なかなか進まないお産
私は無痛分娩を選択していました。そして出産予定日を2日前に控えた日、夕方に定期的なおなかの痛みがあり、病院へ。そのまま入院となりましたが、夜になっても子宮口は8cm、陣痛は5分以上は縮まらず……。
その病院は無痛分娩の場合、立ち会い出産ができないのですが、夫はわが子の誕生の時を心待ちにして一緒に病院にいてくれました。
しかし、翌朝の朝食後に陣痛促進剤を打つことになったため、付き添ってくれていた夫は一旦帰宅することに。
早朝に猛烈な痛みが!
私は20時ごろに麻酔を打ってもらい気持ちよく寝ていましたが、猛烈な痛みで目が覚めました。時計を見ると5時45分。少し我慢してみたものの、痛みは治まるどころかどんどん増していき、麻酔が切れて陣痛が来ていると確信しました。
助産師さんを呼んで診てもらうと、子宮口は全開大! すぐに夫にスマホでメッセージを送り、私は分娩室へ移動しました。
スピード出産の裏で夫は…!?
分娩室に移動後に医師が駆けつけ、麻酔を追加。すると、あれほどつらかった痛みは和らぎ、あっという間に元気な赤ちゃんが生まれました! 時間にすると分娩室に入ってから30分ほどのスピードでした。
一方の夫はというと、あとから聞いたところ、私からのメッセージで飛び起きたそう。わが家から産院は徒歩だと45分ほどかかり、通常であれば駅まで15分歩き、電車で10分、そこから徒歩で5分の道のりです。着替えて顔も洗わず飛び出した夫は、電車だと間に合わないと判断。しかし、タクシーは早朝のためまったく捕まらず……。
思い付いたのがシェアサイクルでした! 幸い近くのステーションに空きが見つかりすぐに予約し、立ちこぎで産院に駆けつけてくれたのです。裏口からドアを開けてもらった夫が廊下を走っていると、赤ちゃんの大きな泣き声が聞こえてきて、まるでドラマのワンシーンのようだったそうです。
わが子の誕生に、ギリギリ間に合った(と言い張る)夫。夜の段階の医師の見立てより早く自然に陣痛が来て、出産は何が起こるかわからないと感じた私の初めての出産でした。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:林 ゆり/30代女性。2020年生まれの男の子と2021年生まれの女の子の2児のママ。趣味は映画鑑賞。
イラスト:ななぎ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年9月)