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パンを食べた3歳の娘が「嫌だー!」と急に大暴れ。喜んでいたのに一体なぜ!?まさかの理由に顔面蒼白

3歳の娘のために、仕事帰りの夫が買ってきたパン。喜んで食べたはずの娘が、床をのたうち回って「嫌だー!」と騒ぎはじめました。一体何が起きたの!?

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師松井 潔 先生
小児科 | 神奈川県立こども医療センター 産婦人科

愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等、同総合診療科部長を経て現在、同産婦人科にて非常勤。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医。
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娘が急に暴れ出した原因は…

夫が19時ごろに仕事から帰宅。娘へくるみパンを買ってきました。夕食は終わっていましたが、娘も「食べたい!」とうれしそうだったので、「少しならいいか」と思って食べさせることに。

 

そのあといつも通り遊んでいたのですが、ふと見ると口の周りに赤い発疹が出ています。いつもはアレルギーの成分表示を念の為に確認して与えているのに、今回は食事の片付けをしている最中だったからか失念してしまった私……。「少しカイカイが出たね」と口周りを拭いてから寝る準備をしていると、突然娘が「嫌だー! かゆいー!」と言って、首や脇、腕などをかきむしりだしたのです。みるみる肌が赤くなり、全身に蕁麻疹が出てしまいました。

 

慌てて夜間救急病院へ行くと、医師からはアナフィラキシーショックという診断が。娘はくるみに反応してアレルギーを引き起こしてしまったようです。点滴を打つと、蕁麻疹が落ち着いて痒がることも無くなりましが、私の血の気は引きっぱなし。「ごめん……娘が喜ぶと思って」と夫もしばらく落ち込んでいました。

 

今までくるみは食べさせたことがなかった食材。油断してしまった私たちは大反省。少しでも不安のある食品を与えるときは、病院が開いている時間帯に少量ずつを意識しようと夫と話し合うきっかけとなった出来事です。

 

◇ ◇ ◇

 

お子さんが無事に回復したようで、本当によかったです。
アナフィラキシーとは、アレルゲンなどが侵入することで、皮膚や呼吸器、消化器、循環器、神経などにアレルギー症状があらわれ、生命に危機を与え得る過敏反応のことで、発症が急速で死に至る可能性のあるアレルギー反応と定義されています。小児、特に乳児のアナフィラキシーは、診断が遅れることがよくあります。

 

主な症状は、皮膚(じんましん、浮腫、紅潮)、呼吸器(気管支けいれん、喉頭浮腫)、心血管(低血圧、不整脈、心筋虚血)、胃腸(吐き気、疝痛性腹痛、嘔吐、下痢)などがあります。従って、緊急の治療が必要なので、ためらわずに救急車を呼びましょう。そして、救急車が到着するまで以下の応急処置を行ってください。

 

・両足を挙げたあおむけの姿勢を取らせる
・吐き気や嘔吐がある場合は、顔を横に向ける
・衣服をゆるめる
・体の震えなどが見られたら毛布などで保温する

 

食物では、ピーナッツ、くるみ、ヘーゼルナッツ、カシューナッツ、ピスタチオ、牛乳、卵、魚、貝類 、ゴマ、綿実、松の実、果物 、リンゴ、バナナ、キウイ、桃、オレンジ、メロン、小麦などが原因となります。


特に、今回の体験談の中で原因となったくるみは、卵や小麦、乳、えび、かに、そば、落花生と同じく、消費者庁より2025年の4月1日から食品アレルギー表示が完全義務化されます。発症数や重篤度が高いとされているので、お子さんに与えるときは注意が必要です。商品の成分表示を確認し、初めて与える食材が含まれている場合は、少量ずつ与えて様子を見てください。もしアレルギー症状があらわれた場合は、ご自身で判断せずに医療機関を受診しましょう。

 

 

著者:長嶺りょう/30代・主婦。3歳の女の子を育てるママ。寝る瞬間までおしゃべりを続ける娘の横で白目を剥きながら、大好きな推しのことを考えて現実逃避中。

 

作画:Pappayappa

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年7月)

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