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「彼氏ができた」とプロポーズで振られた僕⇒公園にいた少女に指輪をあげたら数カ月後!?

僕は30代半ばの会社員。プライベートでは、彼女であるA子とラブラブでした。しかしそんなある日、小さな会社の社長だった彼女のお父さんが事故で死亡。失意の中で会社を継いだA子は、毎日多忙で会える時間も少なくなり、このままではダメだと僕はプロポーズをするのですが……!?

「彼氏ができた」とプロポーズで振られた僕⇒公園にいた少女に指輪をあげたら数カ月後!?

 

久しぶりに会ったA子は…

一緒に暮らして多忙なA子を支えたいと思った僕は、プロポーズを計画。忙しくて電話もままならない彼女とようやく予定を合わせることができ、奮発して高級レストランを予約しました。

 

しかし当日、待ち合わせ場所に現れた彼女の姿を見て僕はびっくり。以前までの素朴な雰囲気とは打って変わって、全身にハイブランドの洋服をまとっていたのです!

 

ただ、「社長は会社の顔なのだから、それ相応の服装をするのは自然なことか」と納得。性格までは変わっていないと信じ、彼女と一緒にレストランに入りました。

 

彼女「社長の彼氏ができた」

「大事な話って何?」

 

席についてすぐ、そっけなく聞くA子。

 

「え、えっと……」

 

僕はバッグから小箱を取り出し、蓋を開けて見せました。もちろん中に入っているのは、節約をしながら頑張って買った婚約指輪です。

 

「ぼ、僕と……け、結婚してくださぁぁぁいっ!」

 

ところが、彼女はボソッとつぶやきました。

 

「えっ、何これ……。チンケな指輪。こんな安物しか買えない男と結婚するわけないじゃん。私、社長の彼氏ができたの」

 

「それって……浮気!?」

 

「あんたじゃなくて、彼が私の本命よ。彼とは会食で知り合ったの。うちより大きい会社の代表で、私はゆくゆくは社長兼社長夫人。そういうことだから、低収入のあんたとは終わり」

 

A子はフンと笑って高そうなバッグを持ち、椅子から立ち上がりました。社長という地位に就いたことで、何もかもが変わってしまったA子。僕はその場に崩れ落ち、店を出ていく彼女の背中を見送るしかできませんでした。

 

指輪を捨てようとすると…

泣く泣く帰路についた僕は、家の前の公園のゴミ箱に目が留まりました。手元に残った婚約指輪を捨てようと思ったのです。それでもすぐには思い切れず、指輪を見つめながら迷っていると……。

 

「お兄さん、大丈夫?」

 

もう夜も遅いというのに、幼い少女が僕に話しかけました。その身なりはボロボロで、何か訳ありの様子。

 

「それ、捨てちゃうの……?」

 

そう質問された僕は、少女の手に指輪を握らせました。

 

「欲しいならあげるよ。サイズは合わないだろうけど、僕にはもういらない物だから」

 

するとその子は、「いいの? うれしい! とってもキレイ!」ととびきりの笑顔に。それだけで僕は少し救われた気持ちになりました。

 

「うち、パパが病気で死んじゃって。ママはお仕事が大変で、体を壊しちゃったの。だから、これから私がごはんを買いに行かなくちゃ……」

 

貧しいながら懸命に生きる彼女に心を動かされ、余計なお世話と思いつつ、僕はコンビニで食べ物を買ってあげて少女とお別れしたのでした。

 

A子が押しかけてきた!?

そうして数カ月が経過したある日。なんとA子が突然、僕の家に押しかけてきたのです。

 

「お願い、助けて! 会社で複数の従業員から訴えられて……。彼にもフラれちゃったの……」

 

話を聞くと、A子はパワハラで従業員から訴えられたよう。しかも、会社の経営はうまくいっておらず、倒産寸前だというのです。

 

僕が玄関口で黙ってA子と対面していると、またもや来客が。あの夜に公園で出会った少女と、痩せた女性でした。

 

「あれっ、君は公園で会った……」

 

「突然すみません、私はこの子の母親です。先日、この子が指輪を持って帰ってきてしまったのですが、こんな高価なものいただけません。こちらのお家に入っていくのをこの子が見たと言うので、お返しに来ました」

 

そう言って女性が婚約指輪を取り出した瞬間、A子は「それ、私のよぉぉ!」と言って飛びかかりました。

 

痩せた女性は実は…

僕が慌ててA子を取り押さえると、痩せた女性が尋ねてきました。

 

「つかぬことをお聞きしますが……。私、B子です。覚えていませんか?」

 

「えっ、あの幼なじみの? まさか、こんな近くに住んでいたなんて!」

 

そう、なんと彼女は、幼いころに近所に住んでいた女の子だったのです。風の便りで、結婚して子どもが生まれた後、ご主人が亡くなったのは知っていたのですが……。

 

僕はA子から指輪を取り返し、少女に「その指輪はもう君のものだから、好きに使ってくれていいよ」と渡しました。そして、ギャーギャー騒ぐA子に「これ以上暴れるようなら警察を呼ぶ」とピシャリ。A子は泣く泣く去って行き、僕はB子と昔話に花を咲かせたのでした。

 

それから1年後、僕はB子と結婚し、指輪をあげた少女の新しい父親に。今は家族3人で幸せに暮らしています! 一方、A子は会社が倒産し、借金返済に追われる日々を送っているようです。

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

 


 

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    ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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