「ろくでもない園」と言った理由は?
私が3歳の娘と初めて園庭開放に参加したとき、ママたちは荷物を持ったまま子どもを見たり一緒に遊んだりしていました。すると園長先生が「あー! みなさんごめんなさいね!」といってはだしで園庭に現れ、遊具のミニうんていの上に体操用のマットを乗せて「こちらに荷物を置いてくださいねー!」と大きな声でアナウンス。園庭にはだしで現れたことには驚きましたが、園長先生ののびのびとした雰囲気が好印象です。娘も、先生たちと砂場で泥んこ遊びをして楽しそう。
すると私の隣に立っていたママが、「こんなに泥だらけになるなんて……。洗濯も大変そうだし……。保護者の負担を考えてくれない、ろくでもない園ですよね」と眉間にシワを寄せながら急に話しかけてきます。ママの思わぬ態度に戸惑いましたが「お洗濯は大変かもしれませんが、娘も楽しそうなのでいい園だと思いますよ~」と私はやんわりお返事。すると、ママはため息をつき「それ本気で言っているの? 他のママたちも、子どもが泥だらけであんなに汚くなっても気にならないわけ? みんなどんな神経してるの?」と私を睨みつけてきます……。どうしよう……怖いからもう帰ろうかなとタジタジの私の元に、様子を見ていたらしい園長先生がやってきて「お母さん、娘さんが遊具で遊びたいみたいだから付き添ってあげてね」とさりげなくその場から離してくれました。その後はトラブルになることなく、そのママは自分の子どもを連れて早めに園庭を後にしたようです。
園によって先生の雰囲気や教育方針は違うもの。自分に合わないからといって、他人にもその価値観を押しつけるのはよくないなと感じました。私自身が園に望むことももちろんたくさんありますが、娘の反応を見ながら園選びをしたいなと思った出来事です。
著者:長嶺りょう/30代・ライター。3歳の女の子を育てるママ。寝る瞬間までおしゃべりを続ける娘の横で白目を剥きながら、大好きな推しのことを考えて現実逃避中。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年8月)