こんにちは。助産院ばぶばぶのHISAKOです。初めての出産が終わったと思ったら、慣れない赤ちゃんのお世話がスタート。そのなかでも悩みの多い、授乳前と授乳後に体重測定をして差し引き、何g飲めたかをチェックする「哺乳量測定」についてお話しします。
哺乳量測定がママのプレッシャーに
いっぱい飲んでくれているのが視覚でわかったら自信になるけれど、いつまでたっても数字に反映されなければ落ち込み、自分を責めてしまいますね。
「具体的な数字よりママの直感で、赤ちゃんの様子を感じ、自分自身を見つめ、考えながら子育てをしてほしい」という視点からみると、哺乳量測定を授乳のたびにおこなうのは、退院してから不安になって母乳だけで足りているのにミルクを足す行為をあおる原因かもしれません。
哺乳量は赤ちゃんが飲んだ量
哺乳量測定は、「赤ちゃんが飲んだ量」を示す数字なのであって、「分泌している母乳量」ではありません。測定した哺乳量だけで母乳分泌の良し悪しを判断することはできないし、はじき出した数字はあくまでも目安。今回が少ないからといって毎回同じではなく、ずっと少ないままでもありません。
赤ちゃんはいつも同じようにおなかがすくわけではありません。少ししか飲まなかったら、そのあとは頻繁に欲しがり、いっぱい飲んだあとは魂が抜けたみたいに眠るでしょう。手足をよく動かすかどうか。目に輝きがあるかどうか。おしっこ・うんちがちゃんと出ているかどうか。元気に泣くかどうか。
細かいことは気にしないで、赤ちゃんが元気にしているかどうかをママの直感で観察してあげてくださいね。
哺乳量測定はピンポイントで効果的に!
しっかり母乳分泌しているのを確認できたら(自分で判断せずに助産師に診てもらいましょう)哺乳量が少なくても、頻回に吸わせ、搾乳で対応。すぐにミルクを足す判断は必ずしも正しいとは言えません。授乳のポジションを工夫して正しいくわえ方をマスターするだけで哺乳量につながるケースもあります。
早産や帝王切開、低体重の赤ちゃんは哺乳力が弱いので、スタミナがつくまでひたすら待ってあげましょう。授乳の間隔を短くして、疲れない程度の時間で頻回授乳、すぐ疲れてしまうときは搾乳で補足です。
哺乳量測定は、医学的適応があるときに、ピンポイントで効果的におこなうことが大事だと思います。