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乳首が切れる!おっぱいの痛みのケアの方法、予防方法を解説!

この記事では、授乳中のおっぱいトラブルのひとつ、「乳首が切れる」について助産師監修のもと、解説します。乳首に傷ができてしまった場合、なるべくかさぶたができないよう、保湿しながら傷を治していくというのが主流のケア方法です。

乳首が切れて痛がっているママのイメージ

 

生まれて間もない赤ちゃんには歯がないので、授乳で痛いを思いをするなんて想像ができないという方も多いのではないでしょうか。ですが実際には多くのママが体験するトラブルの一つが乳首が切れてしまうことなのです。ここでは、乳首が切れる原因、切れたときの授乳、傷のケア方法をお伝えします。

 

どうして乳首が切れるの?

乳首が切れる原因はいくつかあります。

 

赤ちゃんが深く乳首を含めていない、乳首を赤ちゃんのお口から外すときに負荷がかかっている、乳頭保護器を使用している場合にうまくフィットしていない、赤ちゃんにかまれるなどです。

 

乳首が切れてしまったら、授乳はどうすればいい?

乳首が切れてしまった場合、傷とママの痛みの状況によって変わってくると思います。傷はあるけれど、我慢できる程度の痛みであれば、授乳のときの姿勢や乳首を含ませるときのタイミングを見直して、授乳することが可能です。

 

おっぱいを吸わせるときは、赤ちゃんの唇が傷にあたらないような抱っこの仕方を工夫することがポイントです。普段よりもおっぱいを吸わせる時間を短くしてもよいと思います。

 

傷の痛みが強く、直接おっぱいを吸わせるのがつらい場合は、直接授乳はお休みして、搾乳で対応するという方法もあります。完全に授乳をしないというのは、またほかのおっぱいトラブルが生じる可能性もあります。入院中であれば、産院のスタッフに相談しながら授乳をすすめていきましょう。

 

乳首にできた傷のケアはどうすればいい?

乳首に傷ができてしまった場合、なるべくかさぶたができないよう、保湿しながら傷を治していくというのが主流になっています。保湿用のクリームや軟膏、ドレッシング剤を貼るなどの対処法があります。搾った母乳を直接傷に塗ってもよいですよ。

 

傷がある場合は、感染予防にも注意しましょう。放置していると、傷が悪化するばかりでなく、細菌性の乳腺炎に罹るおそれもあります。傷の周りが赤くなってきたり、痛みが強くなってきたり、黄色い浸出液(膿)が出ている場合は、早めに医師に相談しましょう。

 

乳首にできた傷の痛みを我慢しながらの授乳は、つらいですよね。まずは予防が大切ですが、傷ができてしまった場合は、傷とママの痛みの状況と相談しながら、無理なく、楽しく授乳を続けてもらえたらと思います。

 


医療短期大学専攻科卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。


※参考:ベビーカレンダー「乳首が切れる【授乳中のトラブル】」〈 https://baby-calendar.jp/knowledge/baby/921

 

体験談

  • 授乳が始まると、おっぱいが張って痛いだけではなく、乳首の一部が裂けたり切れたりと、思いがけない痛みが待っていました!私も赤ちゃんもお互い慣れていないこともあり、赤ちゃんが乳首を深く含めないと、乳首の一部が裂けたり切れたりしてしまいました。私はとにかく痛くて痛くて涙が出てしまうこともありました。まさかこんな痛みがあるとは思っていなかったので、授乳を苦痛の時間に感じてしまいそうでした。そんなとき、とある助産師さんに「無理をしないで休むことも必要!」と言ってもらって、とても気持ちが楽になったのを覚えています。搾乳器で搾乳したおっぱいを赤ちゃんに与える、乳首の保護クリームや乳頭保護器を活用するなど、いくつか対策グッズも活用しました。数日間は搾乳をしながら、1回は直母にして、徐々に直母の数を増やしていくようにしたら痛みにも耐えられるようになりました。(山本かやのさん)

私は母乳があまり出る体質ではなく、子どもが生後半年を過ぎるまで1日20回の頻回授乳をしていました。すると乳首に亀裂が入り、激痛に耐えながらの授乳になりました。そこで私が試した乳首ケア法はランシノーを塗ることです。ランシノーとは羊毛から摂れる油のことで、産院やベビー用品店でも販売されている母乳育児の定番アイテムです。赤ちゃんの口に入っても安心で拭き取りも不要なため、授乳のたびに使用していました。しかしあくまで保護をするといった感覚で乳首の回復には至りませんでした。次にベビー馬油も試しました。こちらも産院・ベビー用品店の定番商品ですが、薬ではないので傷を治す効果はありませんでした。また、私が使用していた商品は馬油のほかに植物抽出オイルも含まれていたため、少々においが気になりました。ランシノーでも馬油でも満足な効果を得られなかったときに、助産師さんに母乳のさまざまな使い方を教わりました。そのひとつが授乳のあとに、残った母乳を乳首になるというもの。母乳は赤ちゃんにとっての完全栄養食なだけではなく、抗菌・抗炎症作用があるため、さまざまな炎症を和らげてくれるそうです。実際に、私が試した乳首のケア法ではいちばん効果があったように思います。(上原りなさん)

  • 出産をして間もない入院中に乳首が切れてしまいました。授乳するのがつらかった記憶があります。乳首が切れた原因は「赤ちゃんが浅飲み」していることでした。授乳をするときは赤ちゃんに乳輪まで深くくわえさせることを最初は意識しておこなうのですが、時間が経つにつれて浅飲みになっていたようです。飲み方が浅くなっていると感じたら、いったん乳首からはずして再度深くくわえさせることが大切だと言われました。また、同じ方向ばかりでなく、いろいろな方向から吸ってもらうこともポイントでした。乳首への負担が軽減されるほか、乳腺の詰まり予防にもなるそうです。赤ちゃんの吸い始めは吸引力が強いため、傷のないほうの乳房から先に飲ませました。また、傷がある部分に赤ちゃんの口角がくる形で飲ませると、授乳時の痛みが和らいだように思います。授乳後は馬油などで保湿ケアをすると、治りが早くなりました。傷が痛くてつらい場合は、搾乳器をつかって乳首を休ませたこともあります。激痛のせいで授乳タイムに恐怖を感じてしまわないよう、これからもケアと予防で乗り切っていきたいと思います。(田中由惟さん)

 

慣れない授乳で思い通りいかず、乳首が切れないように気を付けていても切れてしまうこともあると思います。強い痛みがある場合は無理をせず、しっかりケアをして、また、ときには搾乳器で搾乳するなどお休みをしつつ、楽しく授乳を続けてもらえたらと思います。

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