それから数カ月後、不妊治療がうまくいかず、治療のステップを上げるため、転院が決定。主任に「日中の急な受診が入ることもあると思います」と事情を伝えて謝罪をすると、「気にしないで」と笑顔で返してくれました。
ところが後日、ゆずの勤務変更が多いことに気付いた部長は、主任に理由を尋ねてきたのです。主任が事情を話すと、「自分で私に言いに来い!」と激怒。部長が怒っていることを知ったゆずは、思わず血の気が引いてしまったのでした。
ビクビクしながらも部長のもとへ謝りに行ったゆず。頭を下げて謝ると、部長の反応は……!?
謝る部下に対して、上司がかけた言葉は…
※卵巣過剰刺激症候群(OHSS)は通常、不妊治療に用いる排卵誘発薬によって引き起こされます。卵巣が排卵誘発剤に過剰に刺激されることによって、卵巣がふくれ上がり、おなかや胸に水がたまるなどの症状が起こり、重症例では腎不全や血栓症などさまざまな合併症を引き起こすことがあります。
「分かったわ。大変だねぇ……。頑張ってね!」
部長の予想外の反応に戸惑ったゆずでしたが、
その言葉を聞いて、ホッと胸をなでおろしました。
しかし、事件が発生してしまいます。
朝起きるとおなかの痛さで飛び起きてしまいます。
その直後におなかを見ると、パンパンに腫れていたのです。
この原因は、排卵誘発剤の副作用で起こってしまっていました。
急きょ入院が決定し、心身ともにナーバスになっていたゆず。
(どうして私は普通に妊娠できないんだろう……)
それから月日が流れ、ようやく退院日を迎えた日、突然着信が鳴り出しました。
画面を見ると、部長から電話がかかってきていたのでした。
不妊治療の際、排卵誘発剤の副作用により体調を崩し、急きょ入院になってしまったゆずさん。"職場や夫に迷惑をかけている"と、メンタル的にも落ちてしまっている気持ちもよくわかりますが、こういうときこそ心身ともに自分を労わってあげてほしいです。部長から着信がかかってきましたが、ゆずさんの事情を理解してくれているといいですね。
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