たまたま出会ったB男とA子
とあるデートの日。B男との待ち合わせ場所に着いた私が目にしたのは、彼の隣で笑うA子の姿でした。彼女は私の中学校時代の同級生で、昔から「クラスで一番かわいい」と言われていた存在です。しかし、周囲が彼女を甘やかすことも原因で、彼女はわがまま放題。そのため、女子からは嫌われていたのを覚えています。
A子に「どうしてここにいるの?」と話しかける私。聞けば、たまたまA子はB男に道を聞いていたとのこと。そして、私たちが付き合っていることを知ったA子は、信じられない発言をします。
「あんたは昔から地味だけど、彼氏はもったいないくらいのイケメンじゃ〜ん。こんな地味子じゃなくて私にしない?」
彼は困惑していましたが、まんざらでもない様子。A子が美人であるのは間違いないので、褒められてデレデレしています。
ただ、「B男は大丈夫。高校からの付き合いだし、婚約だってしているんだから!」と彼を信じていた私ですが、数週間後、B男から別れを告げられたのです。
B男と別れて2年が経過し…
原因はやはりA子。あのとき、私が来る前に2人は連絡先を交換していたよう。B男はきらびやかな彼女に言い寄られ、恋をしてしまったよう。同級生に婚約者を略奪された私は絶望のどん底に。そのショックは大きく、立ち直るまでにかなりの時間がかかりました。
それでも月日がゆっくりと傷心を癒し、2年が過ぎたころ、ようやく私に新しい彼ができました。彼は誠実でステキな男性。2歳年上で、自分の会社を経営しているやり手社長です。過去に裏切りに合って婚約破棄になったトラウマも、彼は受け入れてくれました。
こうして着実にお互いの気持ちをあたため合い、本気で将来を考えるように。そしていよいよ、彼からプロポーズ。しかし婚約者になったとき、予想だにしないことが起きたのです!
略奪者の再来
ある日、私の家の前にB男とA子が現れたのです。思い出すのも嫌な2人の姿に私はぼう然。するとA子は「これ招待状!」と言って封筒を差し出し、「私たち、北海道の高級ホテルで結婚式をすることになったの。あんたも同級生として呼んであげるから」と自慢してきたのです。
私は冷静に、「残念ながら、あなたたちの結婚式には行けないと思うわ」と伝えます。するとA子は、「何あんた、まだB男に未練があるの? 執念深いのね~。せっかく高級ホテルでの挙式に招待してあげているのに。こっわーい」とニヤニヤ。
私は「違うけど、説明する義務もないから」とだけ言って、その場を立ち去ったのでした。
私も2人に招待状を送付!?
それから1カ月後の休日。玄関のチャイムが連打されたのです。ある程度予想していた私は、その通りになったことに苦笑しつつ、扉を開けました。
そこにいたのは鬼の形相をしたA子とB男。手には、先日私が送った結婚式の招待状を握っています。
「ちょっとあんた、あの大企業の御曹司とハワイで挙式って、どういうことよ!」
「見てくれた? ごめんね、そういうことだから、そちらの結婚式には出席できないの。あなたたちがこちらに来てくれるなら大歓迎よ。招待客の航空券もホテル代も私たちが持つことになっているから、どう?」
A子は歯ぎしりしながらうなっています。
「イケてないあんたが何で!? そうだ、どうせ相手は金だけあるブサイクでしょ!」
するとタイミング良く、婚約者も玄関に出て来ました。
A子の本性が明るみに
「僕の婚約者が世話になったようですが……。あれっ?」
A子の顔を見た彼は、何かを思い出した様子。
「君、この間わが社の傘下の宝石店で若い男性にプレゼントを買っていたよね。 しかも次の日には別の男性にも……。ああ、すまない、これは顧客情報だね」
それを聞いたB男は顔を真っ赤にして激怒。
「ホスト狂いは治ったんじゃなかったのか! 結婚の話はなかったことにする!」
どうやらA子とB男の2年間は穏やかではなかったよう。「もうホストには行かないから〜」と号泣してすがりつくA子を引きずりながら、B男はわが家の前から去っていきました。
その後私は、無事にハワイ挙式を済ませ、素敵な夫と幸せな日々を過ごしています。人生は何が起きるかわからないけれど、これからは愛する人と共に、どんな困難も乗り越えていけると確信しています!
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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