迷子の子のママに電話をかけると…
うずくまって泣いている女の子に声をかけてみると、女の子は泣きじゃくりながら「ママがいなくなった」と教えてくれます。インフォメーションに連れて行こうとすると、女の子がカバンからキッズスマホを出してきました。「スマホがあるなら、ママもすぐ見つかるね!」と私は安心して、泣いてうまく話せない女の子の代わりに電話をかけることに。「ママ」と登録してある番号にかけて、電話に出た女性に娘さんを保護している旨を伝えます。ママも娘とはぐれて慌てているはずだと思っていましたが、なんとママからは「あ、その子、そこに置いてきてるので大丈夫です。そのまま泣かせといてください」とのんびりと言われ、そのまま電話を切られてしまいました……。思ってもみなかった展開に驚いた私。息子も女の子も不安そうな顔つきなので、「よし! ママを呼び出してもらおっか!」と明るく振る舞い、子どもたちを連れてモールのインフォメーションへ。
女の子のキッズスマホに登録されていた情報を元に、呼び出しアナウンスをしてもらいました。女の子もスタッフのお姉さんに飴をもらって、ようやく泣き止んだ様子です。「僕も付き添う」と息子が言うので、女の子と一緒にインフォメーションにしばらく待機します。10分後にママが登場したのですが、「大丈夫だっていいましたよね!?」とまさかの逆ギレ! すかさずスタッフのお姉さんとお兄さんが間に入り「お客さま、小さなお子さんの放置はやめてください」「何かあってからでは遅いですからね」と注意。複数のスタッフから注意されて、ママは悔しそうな表情をしながら、女の子を連れて帰って行きました。
帰り道、息子が「ママ、やさしかったね! 僕も迷子になってひとりぼっちだったら寂しいもん。あの子も自分のママに会えてよかったね」と言ってくれたので、私は救われた気持ちに。スタッフさんを間に挟んだことで、あれ以上のトラブルに発展しなかったのだと思います。キッズスマホを持たせていたとしても、まだ自分の状況を口でうまく説明できない子を、親の判断で放置するべきではないと感じた出来事です。
著者:立川りか/30代・ライター。6歳の男の子を育てるママ。息子の好きを全力で応援するため日々奮闘中。虫が大の苦手だが、息子の虫取りに付き合ってきたおかげで少しだけ耐性がついてきた。食後のデザートや週末の晩酌がご褒美。
作画: yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年9月)
【Amazonギフト券プレゼント♡】みなさまの体験談を募集しています!
妊娠中や子育て中のエピソードを大募集!「ベビーカレンダー」のニュース記事として配信、公開いたします。体験談を掲載させていただいた方の中から、抽選で毎月5名様に1000円分のAmazonギフト券をプレゼント。何度でも応募可能ですので、奮ってご応募ください♪どうぞよろしくお願いします!