尿意を感じない友人はたびたび膀胱炎を発症
私と友人は学生時代からの仲。当時から、友人がトイレに全然行かないことを私はずっと疑問に思っていました。「いつもあんまりトイレに行かないよね?」と友人に聞いてみると、少し困った表情を浮かべながら「行くの忘れちゃうんだよねー」とひと言。さらに詳しく聞いてみると、どうやら友人は尿意をあまり感じないらしいのです。学校でも1日中トイレに行かないなんてことは日常茶飯事だと言っていました。
そして、高校3年生の夏、泌尿器科を受診したところ膀胱炎と診断されます。処方された薬を飲み続けると、1週間ほどで症状は落ち着いたそう。しかし、膀胱炎になっていないときはやはり尿意を感じないらしく、約3カ月おきに膀胱炎を発症していたのです。そんな彼女は高校卒業後、就職のため地元を離れることに。
膀胱炎だと思い病院へ行くと、まさかの即手術!
ひとり暮らしが1年ほどたったある朝、目が覚めると尿意に襲われた友人。「漏れちゃうー」と叫びながら急いでトイレに。その日は仕事中も10回以上トイレに駆け込んだそう。それに加え、座っていても立っていてもおなかに圧迫感を感じ「また膀胱炎かな……。でも、今回はいつもと違う」と思い、友人は近くの総合病院の泌尿器科を受診。しかし、尿検査をしましたが膀胱炎ではないと診断されます。
そこで、原因を探るために超音波検査もすることに。すると、子宮筋腫(しきゅうきんしゅ/子宮の壁にできる良性のしこり)の可能性があると判明。友人は、膀胱炎じゃなかったという事実だけでも驚いていたのに、予想外の状況にどんどん不安が募っていったそうです。
1週間後、今度はMRIを撮って詳しく調べることに。その結果、子宮筋腫だと診断されました。さらに医師から「筋腫の大きさが5㎝以上あります。よくこの状態で日常生活を過ごしていましたね……」と言われたんだとか。ここまで大きくなっていると、貧血や月経量が増えるなど、さまざま自覚症状が現れるのだそう。筋腫が大きいこともあり、全身麻酔を使った手術で摘出するため、急きょ翌日から入院することになりました。
友人はパニックになりながらも、とりあえず入院準備をするため一旦自宅に帰ることに。自宅へ戻った友人は不安でたまらなくなり、地元に暮らす母に電話で報告しました。すると、声だけで彼女の不安な様子を察知した母は、すぐに「一緒に付き添ってあげるから」と、手術に間に合うよう駆けつけてくれたそう。
そして、手術当日。「頑張って! 待ってるからね」という母のエールをお守りに、手術室へ向かいました。
いつもと同じ症状だからといって油断は禁物
サイズの大きな子宮筋腫でしたが、手術で無事摘出することができました。術後、「手術で摘出した筋腫は、念のため良性か悪性かどうかの検査をします」という医師の言葉に、一気に不安に。友人は、「悪性だったらどうしよう……」と悪い方にばかり考えていたそうですが、数日後、良性の結果が。術後の経過も順調で、手術してから10日ほどで退院できたそうです。
そして退院後、友人は少しずつ日常生活を取り戻して、手術から3週間後には職場復帰することができました。病気が判明してから職場復帰をするまでの1カ月半は、衝撃や不安、困惑などいろいろな感情に支配され、とても長かったような気がすると振り返っていました。
これを機に、友人はひとり暮らしで乱れていた食生活を見直し、積極的に運動をするなど、健康に気をつかうように。また、子宮筋腫が再発する可能性もあるので、半年に1度の定期検診は欠かせないし、体に異変を感じたらすぐに病院に行くと友人は言っていました。もちろん、膀胱炎対策として水分をこまめに摂取し、トイレも時間を決めて行くように意識しているんだとか。
まとめ
膀胱炎を発症するのが当たり前になっていた友人。頻尿やおなかの痛みがあれば「膀胱炎だろう」と思い込むようになって、体の異変を安易に考えてしまうようになっていたのです。今回の件は同じ症状のように見えても、さまざまな病気の可能性があるということを思い知らされました。やはり自己判断は危険で、命にも関わる可能性も出てきてしまいます。私も今後、「これくらい大丈夫、いつものこと」などと思いすぎず、体の異変を感じたらできるだけ早く病院を受診しようと思いました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:勝 さとみ/30代・ライター。2015年生まれと2020年生まれの2人姉妹を育てるシンママ。肌の悩みが多く、よくSNSでおすすめのスキンケア情報などを収集して試して、日々美肌研究中!
イラスト/マメ美
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年11月)
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