結婚式はしないつもりだったけれど…
結婚が決まった私。当初は結婚式はしないつもりでした。離婚した親の扱いが難しいのはもちろん、両親を見ていて「お金をかけて結婚式をおこなっても、いつか離婚してしまうなら無駄」というネガティブな感情があったからです。
しかし、2人で暮らし始めた夏のこと、病気を患っていた義父の病状が一気に悪くなり、亡くなってしまったのです。当時はまだ籍を入れていなかったので、婚約者として出席すると、夫の親戚たちがあたたかく迎えてくれました。そして、その場で親戚の方々が私たちの結婚式を楽しみにしてくれているということを知り、義母に明るい話題を提供したいという気持ちも芽生えた私たち夫婦は、少しずつ結婚式をやる方向に気持ちが傾いていきました。
両親は離婚。どうしよう…
結婚式をやると決めると、両親の関係性が非常に悩ましいものとなりました。同じく両親が離婚している人の体験談なども見ましたが、みんなたいてい、子どものころの離婚で、親権があるほうだけ呼んでいます。対して私は成人してからの離婚で親権はどちらでもありませんでしたし、父とも母とも同じくらい仲が良かったのでどちらも呼びたいと思っていました。
とはいえ「離婚した父と母を隣同士に……」と考えると、さすがにいい雰囲気になるようには思えません。夫に相談すると「おじいちゃんおばあちゃんも呼んだら?」という意外な答えが。父方の親族と母方の親族をまとめてしまえば自然にテーブルを離せるのではと言うのです。
夫と式場のアイデアで大成功
その夫のアイデアを式場に伝えると、むしろ大きな長テーブルにしてはどうかという意見を得ました。親族顔合わせのように長テーブルに夫と私の親族を縦一列ずつ向い合わせる形にすれば、間に親族を挟むことで父と母を自然に離すことができます。
さらに、向かいになるのは夫の親族。相手の親族と話しやすく、私の親族同士ではあまり話すことがないので、非常に和やかないい式になりました。私自身、夫の親族ともたくさん触れ合うことができ「こんなあたたかい家族の一員に私もなるんだ」と気持ちを新たにすることができました。
それまで何となくうやむやにしていた親の離婚について、夫としっかり話し、夫にも受け止めてもらえたことで、私自身は親の離婚について吹っ切れたと同時に、夫と家族になる覚悟が決まったように思います。結婚後も、出産、子育てなどの場面で、親の離婚について悩むことがあっても、夫と夫の親族が味方になってくれました。本当に夫と結婚してよかったです。
著者:近藤美弥子/女性・主婦
イラスト:すうみ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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