私にとっての苦痛
祖父には、机を指で叩いてリズムをとる癖がありました。机の前に座っている間は、ほぼずっと机を叩いているような状態でした。最初は私も気にしていませんでしたが、次第にその音がつらく感じるように……。
そこで、インターネットで対策方法を検索。ある日、祖父が机を叩いているときに、叩く場所にタオルを置いてみました。すると、祖父はタオルの上を叩くようになり、そのうちタオルで遊ぶようにもなりました。これで一件落着! と思いきや、そう簡単にはいきませんでした。
反対する祖母の言い分とは
実は、まだ元気な祖母がタオルを置くことに反対し始めたのです。「おじいちゃんは机を叩くのが好きなのだから」と。祖父にとって楽しいこと、私にとってつらいことを少しでも和らげようと、お互いにとって良い方法を選んだつもりでした。なので、祖母の反応には本当に驚きました。
理解し合えないもどかしさ
その後、祖母と大喧嘩になってしまい、私は家を出ていくことに。まさか、認知症と末期がんを患う祖父ではなく、元気な祖母との間でこんな小さなことで理解し合えないなんて、想像もしていませんでした。ケンカのことまで考えると、本当にショックでした。
まとめ
この経験を通して、介護サービスの難しさについて考えるようになりました。今はさまざまな介護支援サービスがありますが、老老介護の場合、介護する側が私の祖母のように考え方が閉鎖的で一方的になってしまうと、どんなに良いサービスがあってもうまく機能しない可能性があるのではと思いました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:玉森弥生/30代女性・主婦。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年12月)
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