創作活動に没頭する男の子の姿
私が料理を取りに行ったときも、真剣な顔つきでお盆を片手に料理を選び、お皿に次々と料理を盛り付けていた男の子。
ケーキの上にフライドポテトを放射状に並べたり、スパゲティのミートソースにソフトクリームをトッピングしたり、カレーのルーを使ってお皿に絵を描くなど、まるでアート作品を作り上げているような男の子の様子は、こぢんまりとしたバイキングレストランの中でとても目立っていました。
親の反応と残された皿にあぜん…
私が料理を取り終わり自分の席に戻ると、先ほどの男の子もうれしそうにそのアート作品を持ち、家族が待つ私の横のテーブルに戻ってきました。
両親に「見て見て!」とバイキングで取ってきた皿を差し出すと、両親は予想外の反応を見せたのです。「すごいじゃん!」と拍手しながら笑顔で褒め、スマホで写真まで撮影していました。
そして、そのお皿はそのままテーブルに置かれましたが誰も手をつける様子はなく、その家族は食事を終えると帰ってしまったのです。片付けに来た店員さんは困惑した表情を見せており、私も手つかずで残された料理を見てもったいないなと感じました。
男の子にとっては楽しい創作活動であり、親に褒められたことで満足感を得ていたかもしれません。しかし、バイキング形式では「取った料理を残さず食べる」というのが基本的なマナーかと思います。食べ物への感謝や公共の場での振る舞いの大切さを、改めて考えさせられる出来事でした。
著者:永瀬はるか/30代女性。2016年、2019年、2023年生まれの3人の男の子のママ。体力アップのために子どもたちと筋トレに励んでいる。
イラスト:森田家
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年1月)