人が変わったよう
結婚後、数カ月もすると私に家事や雑用を押し付け始めた夫。
「今日遅くなるから、届いた机を組み立てておいて」「俺はセンスがないから、来客用の食器を選んでくれる?」「明日たまでにシャツのアイロンがけを頼めるかな」
さらに気になるのが、結婚当初2人で15万ずつ入れると約束した生活費を入れていない点です。
「あのさ、今月の生活費なんだけど。3万しか入れてくれていないよね?」
今夜も帰りが遅い夫に勇気を出してメッセージをすると、すっとぼけた返信がありました。
「ああそのこと。話そうと思っていたけど、30万なんて必要ないよね。お前の給料で足りるでしょ」
いやいや、これでは約束と違います。2人で月々30万を出し合い、そこから貯金もしていく予定だったのに……。私が返事しないでいると、たたみかけるようにメッセージが届きました。
そこまで言う?
「生活費は3万しか出さない」
「家事もお前がやって」
「結婚前と話が違うじゃん!」
「釣った魚にエサはやらないタイプなんだよね」
これにはあぜん。私が反論すると……。驚きのひと言が! そして、想像もしなかったことを書いてきたのです。
「あのさ、自分の立ち場をわかっている? お前はもうすぐ40歳になるのに、年下の俺と結婚できたんだよ? お前はこれから俺のために働いて生きていくんだよ、嫁なんだから当然。そしたら離婚はしないでやるから」
私はすぐさま電話をかけて問いただしました。「私のことが好きで結婚したんじゃないの?」
「ご冗談。世間体を考えたら、既婚者のほうが信用もあるし仕事でも有利になる。お前は四十路手前で相手に困っていただろうし、高給取りの会社員でもあるから生活も安定する。Win-Winじゃないか。離婚するなんて言ったら、親も悲しむし周囲からもアレコレ言われるぜ」
驚きの結婚理由が判明
このときは動転し過ぎて何も言えなかった私。無言でいたのを了承と取ったのか、夫はその後もずっと横暴な言動を連発。「行き遅れで次のないババアは離婚なんてできないだろ」と高をくくっているのです。そこで私はひそかに夫のことを調べ、証拠をそろえた上で、三くだり半を突きつけたのでした。
「あんたさ、浮気しているでしょ。ちなみに相手は同性! でも厳しいご両親は認めないだろうから、仕方なくカムフラージュのために女性と結婚したのね? 初めから愛なんてない。おまけに生活費と家事を押し付けて……。これじゃ結婚詐欺じゃない!」
そう。私は彼の秘密保持のためにいいように使われていただけだったのです。
その後、私は義両親とうちの両親に経緯をすべて話し、離婚を強行しました。仰天していた昔かたぎの親たちでしたが、夫も覚悟を決めた様子。本当の恋人と土下座で謝罪しカミングアウトしたのです。また、私にはかなりの額の慰謝料とこれまでの生活費を振り込んでくれました。
人生何があるかわからないですが、世間体を気にしてニセの夫婦生活を続け、本当の自分を隠していては幸せにはなれないでしょう。独身に戻った私は寂しさもありましたが、後悔はしていません。
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世間の目をごまかすための結婚だったとは、想像を超える展開でした。ただ、性別関係なく、パートナーをこき使い、年上だからと見下すのは横暴です。おまけに生活費を渋って相手に出させようというのもおかしな話。早めに事実を知ってよかったのではないでしょうか。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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