家族の沖縄旅行にユウを連れて行こうとしたり、お揃いの手作りブレスレットを渡してきてSNSへの投稿を強要したり、無断でSNSにサチ親子の写真を投稿したりと、サチにとっては迷惑なことばかりしてきたマイ。距離を置こうとしても、迷惑行為はエスカレートするばかり。勝手にサチの職場に「低賃金な職場は辞めさせてほしい」と電話までする始末でした。
サチの夫は、単身赴任中のマイの夫の電話番号を入手して、連絡を取りました。
1000万円ほどあった両親の遺産をマイに使い込まれていたうえ、マイが友だちにも借金をしていたことがわかり、憔悴しているマイの夫。息子のトシくんを不憫に思ったサチの夫は、マイに迷惑行為をやめさせることを条件に、残りの借金を肩代わりすると言って、後日お金を渡しました。
その後、保育園に現れたマイは「旦那のお金を使い込んで何が悪い」「あんたを友だちだと思ったことは1回もないから!」と、サチに暴言を吐いてきました。サチは「私も友だちだと思ったことない」「ずっと迷惑だと思ってた」と毅然とした態度で反論します。
数日後、マイの夫はお金を返しにサチの自宅に来てくれました。マイの両親に話したところ、両親が借金のほか、マイが使い込んだ遺産1,000万円も含め、全額返してくれたと言うのです。
そしてマイは、激怒した両親の経営する会社の工場で働くことになったと話す夫。マイの夫とトシに2度と会わないことを誓い、地元へ帰ったそう。マイの両親は「工場の仕事を辞めるようであれば、今度こそ親子の縁を切る」とまで言っているとのことでした。
その後、仕事場の話で盛り上がるマイの夫とサチの夫でしたが、サチの夫がふと「トシくんは?」と聞くと、マイの夫は途端に顔を曇らせて……?
忍び寄る怪しい影
深刻な表情をしてみせた後で、「離婚のタイミングで、息子と姉夫婦のところにお世話になることにした」と穏やかに話したマイの夫。
マイの夫の姉夫婦は、亡くなった両親の家に住んでいるそう。姉夫婦のところには子どもが3人いるため、時間的にも経済的にも余裕はないそうですが、「部屋は余ってるから使ったらいいじゃん」「他人じゃないんだから、みんなで助け合いましょう」と申し出てくれたそうです。
その話を聞いて、安堵するサチ。サチの夫は「転職して早く帰れると言っても何があるかわからないし、おじさんおばさんがいるのは心強いですね」と、マイの夫にうなづきます。
マイの夫は落ち着くまで姉夫婦のところに居候させてもらい、その後は近所に引っ越すつもりだそう。それを聞いて、サチの夫も「もし今後もうちでできることがあれば遠慮なく言ってくださいね」と明るく言うのでした。
数日後――。
マイの夫に招待されて、焼肉屋へ向かったサチ一家。「すごくお世話になったので、引越しが落ち着いたらご馳走したいと思っていたんです」と話すマイの夫に、はじめのうちは遠慮していたサチとサチの夫。
しかし、「そんなこと言わないでくださいよ!」「いま笑えてるのはおふたりのお陰なんですから…さぁ、今日は楽しみましょう!」と言われ、マイの夫の言葉に甘えることにしたのです。
和気あいあいと焼肉を楽しむサチ一家とマイの夫、そしてトシ。しかし、それをじっと見つめる怪しい影がいたことに、サチたちはまだ気付かなかったのでした……。
◇ ◇ ◇
マイの夫とトシは、しばらくマイの夫の姉夫婦の家にお世話になるそう。マイの夫が深刻な顔を見せたのは、姉夫婦への申し訳なさがあったからかもしれません。早く2人の生活が落ち着くといいですね。