夫を亡くしたショックという理由で、ずっと働いてこなかった義母。さすがに仕送りが減れば働くかと思いきや、それでも義母は働く気配もなく、家と土地を売って便利なマンションに移り住みました。私は、また義母が夫にお金を要求してくるのではないかと、ヒヤヒヤしていました。
きっかけは義弟の結婚
ある日、義弟がSNSで知り合ったというレイコさんとスピード結婚。レイコさんは大きな会社の社長令嬢らしく、義弟はそのままレイコさんのお父さんの会社に転職して高収入になったとのことで、義母もだいぶ恩恵を受けているようでした。夫にはすっかり見向きもしなくなったのはよかったのですが、数カ月後にレイコさんの妊娠がわかると、義母が事あるごとに私を呼び出して家事をやらせるようになったのです……。
義母は働かないうえに、家事もほとんどしていなかったと夫から聞いていたので、ろくに手伝いができなかったのでしょう……。
それからというもの、レイコさんの代わりにちょっとした買い物や家の掃除をするよう、義母から電話が何度もかかってくるようになりました。仕事中だろうが深夜だろうがお構いなしです……。無理だと断ると「何の取り柄もない嫁のくせに!」やら「役立たず!」やら、言いたい放題。さすがの夫も怒ってしまい、次に私を困らせたら仕送りはストップすると言ってくれて、しばらくは大人しくしていたのですが……。
義母の突撃
それから3年ほどが経ち、義母と義弟夫婦とは最低限の付き合いで、適度な距離感を保っていたのですが、ある日突然レイコさんから私に電話がかかってきたのです。その内容は、驚くべきものでした。
「私、今2人目を妊娠中なんだけど、お義母さんが本当に使えなくて! だから、出産まで上の子の幼稚園の送迎をお願い。毎朝7時にうちに来て~」と言うのです。
私が仕事を理由に断ると、義弟も最近は朝早く出社して帰宅も遅いらしく、他に頼れる人がいないと泣きつかれてしまいました。しかし、私も仕事を休むわけにいかず、無理だと言って電話を切り翌日もいつもどおり会社に行きました。レイコさんからは何度も着信がありましたが、すべて無視。すると、10日後の早朝、義母が鬼の形相でわが家に突撃してきたのです……!
「あんた、どういうつもり!? ケイタが幼稚園に10日も行けていないって言ってたわよ。送迎の約束をしたのに、なんて無責任なの!」と激怒する義母。
ケイタくんというのは、義弟とレイコさんの子ども。どうやらレイコさんは私が約束したと義母に伝えていたようですが、私はそんな約束をしていないと言い、義母を帰そうとしました。しかし、義母は送迎の約束をするまで帰らないと言い張ります。なぜそこまでこだわるのかと義母に聞くと、義母は気まずそうに話し始めました。
義弟嫁に頼る気満々だった義母
義母の話によると、義母はレイコさんの言うことを聞くとお小遣いをもらえるのだとか。今回の送迎も、私にやらせればお小遣いをもらえることになっていたそうです。
私が断り続けると、レイコさんはベビーシッターを雇ってしまう……。その結果、義母はお小遣いをもらえなくなってしまうので「仕送りをしない代わりに送迎しろ! 」と私に迫ってきたのです。
レイコさんからお金が入ってくるのを見越して、カードで相当な額の買い物をしているそうで、私が断るとその支払いができないというから驚きです……。
事情を知った私は、もう二度と私たち夫婦に関わらないでほしいと言って、義母を無理やり家の外に出して帰ってもらいました。それから義母がどうなったのかは知りませんが、レイコさんからはこれまで義母に支払っていたお金で家事代行とベビーシッターを依頼したと聞いたので、おそらく義母は切り捨てられたのでしょう。
これまで他人におんぶにだっこで楽をしてきた分、しっかり働いてお金の稼ぐ大変さをわかってほしいと思います。
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ひと昔前とは違って、老後は子どもに面倒を見てもらうという考えは、当たり前ではなくなってきました。子どもに迷惑をかけないよう、自分の持つ資産でどれくらいの生活が送れるのか、老後の計画は早めに立てておくと安心ですね。
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。