35歳のパニ子は時短勤務で5歳の娘・パニ美を育てています。夫のカズヤが時短で働いているパニ子のことをあまり良く思っていないため、そろそろ本格的に仕事復帰をしようと考え中。そんなカズヤの嫌味は朝からとまらず……。
妻を見ては嫌味を言う
朝はパニ子より早起きのカズヤ。「いいなぁパートは気楽で。こっちは24時に寝て、朝5時に起きて、色々やってるのに……」と嫌味を言ってきます。朝からケンカをしたくないので、パニ子は言い返さず。ムカつきながらも、「頑張ってるね!」と声をかけました。それでもカズヤの愚痴はとまりません。
そこへ、寝起きのパニ美がリビングにやってきました。娘の無邪気な姿を見ていると、夫への怒りがスッと消えていったパニ子。カズヤはパニ美を見ることなく、朝食も食べずに仕事へ行きました。
自分の相手をしてくれないパパに対し、パニ美は「愛想がないねぇ〜。ママ、あんな男のどこがいいの?」とお節介おばちゃんのように話します。子どもってちゃんと見てるんだなと感心したパニ子。このままじゃいけないな、と思いました。
娘の言葉で夫婦関係を考え直す
夫からパニ子への嫌味な態度は日を追うごとにエスカレート。休日のカズヤは一日中寝ていますが、家事と育児をこなすパニ子を暇人扱いします。
パニ美もたまにはパパと遊びたいかなと思い、「パパも一緒にお出かけする?」と声をかけたのが間違いのもと。「休日は体を休ませる日なんだ!稼いでもないくせに俺の行動まで指図するなよな!」と言い放ちます。ですが、誘わないと後から「俺はのけ者かよ!俺は金を稼いでくるだけのATMですか!?」と拗ねるため、どちらにせよ面倒くさい……。
イライラしながら、お昼ごはんの用意をしているとパニ美が近づいてきました。「ママはこんなに頑張っているのに、なんでパパはあんなひどい事を言うんだろうね。お腹も大きいし、タプタプ星人だね!」とママの味方をしてくれます。パニ美の前で父親の事を悪く言うのは良くないと思い、「お仕事で疲れているから仕方ないんだよ」と返しました。
これまでパニ美と夫を引き離すことに躊躇していたけれど、よくよく考えてみると父と娘が交流していないことに気づき……。もう夫のことは気遣わない!相手が後悔するくらい徹底的に戦うぞぉぉ!!と燃えてきたパニ子でした。
夫に真実を伝えた結果…
そして決戦の日。カズヤがネチネチ言ってくるのを待っていました。案の定、「朝から晩まで働いて、そのほとんどがお前たちの生活費に消えるんだもんな。やってらんないよ」 と不機嫌モード。今日も愚痴が止まりません。
「そうだよね〜。月に50万稼ぐためには早起きしなきゃなんないし、私も大変なんだよねぇ~」
「はぁ?俺の給料50万もねぇし!」
「50万っての私の収入に決まってるでしょw」
何の事を言っているか分からないカズヤは、給料の桁が間違っているんじゃないかと指摘します。ここで、パニ子のとっておきのアイテム、数千万円単位の記録がある通帳を見せました。これにはカズヤもびっくり。パニ子は専門職で在宅ワークをしており、かなりの額を稼いでいました。
「で、でもパートがこんな高収入なわけないだろ!?」と戸惑うカズヤ。パニ子はパートではなく、時短勤務の在宅ワーク。「50万円稼ぐのって大変なのよね〜」と反撃に出ました。するとーー、「俺が主夫になるから、仕事辞めるよ!仕事辞めたら、家事だけしてぐうたらして暮らせる♪退職届を作成しよ〜っと」と自室に戻ろうとします。
ちょっと待ったー!!!電子レンジの使い方も分からないカズヤが、栄養バランスを考えた食事作り、掃除や洗濯、パニ子の保育園のあれこれができる訳ありません。休みの日だって、パニ美を公園に連れていったこともないのに……。
パニ子から責められ、カズヤは意気消沈。パニ子はこれまで黙ってきたので、ここまで言われると思っていなかったようです。そこに、パニ子は離婚届を差し出しました。離婚はイヤだと言い張りますが、パニ子は離婚を決意してからカズヤの罵詈雑言を録音していました。これで離婚調停するから……と言うと、しぶしぶ了承。
後日、離婚が成立。パニ子の貯金の半分をもらえると思っていたカズヤですが、数千万円の貯金はパニ子が結婚前に貯めていたものなので共有資産にならず。財産分与に適応されたのはごく一部。お金を当てにして仕事をやめていたカズヤは離婚したことを後悔しますが、時すでに遅しーー。パニ子とパニ美は母娘仲良く、暮らしています。
思いやりもなく、妻に嫌味を言い続けたカズヤ。離婚されても仕方ないですね……。子どもって意外と大人の会話や行動をよく見ていますよね。パニ美が寄り添ってくれたことで、愚痴を言われ続けていたパニ子に新たな人生が開けて良かったです!子どもの力ってすごいですね!