様子がおかしいA男
結婚式を1カ月後に控え、私は準備に追われていました。一方、A男はなぜか私に対してそっけなくなり、常にスマホを手放さず、通知が鳴るたびにソワソワ。私は、「結婚式の準備でナーバスになっているの？」と思いつつも、スマホを風呂やトイレにまで持ち込む姿に不安を感じ始めました。
「ねぇ、最近何かあった？」と尋ねると、「け、結婚式に関する連絡が多くてさ……」とのこと。ただ、残業と言って仕事の帰りも遅くなり、「やっぱり何か隠している？」との不信感が強くなりました。
親友がA男を略奪！
そんな中、ついに結婚式当日がやってきました。私は準備のためA男より一足先に式場へ。控室でメイクをしているとA男がやってきたのですが、隣にはB子の姿が。B子は私の親友であり式に招待しているものの、彼女とA男は腕を組んでいるのです。
「ど、どういうこと？」と動揺する私に、A男は笑いながら言い放ちました。
「事情が変わってさ～。俺、お前と別れてB子と結婚することにした」
唖然としていると、B子は「ごめんね。でも、A男のことを好きになっちゃったの」とひと言。A男の様子がおかしかったのは、B子と浮気をしていたからだったのでしょう。そのまま2人は去ってしまい、私は立ち尽くすしかありませんでした。
そして、2人が部屋から出ていったタイミングで母が入ってきたため、私は事情を説明。「今日の式はキャンセルにしよう」と言ったところ、母は「このまま引き下がるなんて悔しいわ。式を挙げて、ゲストたちにすべてを明かそう」と言ってくれたのです。
ゲストの前で私は…
私は予定通り挙式をおこなうことを決意し、A男の両親の元へ。両親は「うちの息子が本当に申し訳ないことをした」と謝罪し、このまま結婚式をすることを了承してくれました。
そして、私はひとりでチャペルに入場。集まってくれたゲストたちに向かって話しました。
「本日、私と結婚するはずだったA男は、直前になって私を捨て、私の親友だったB子と去ってしまいました」
A男とB子の衝撃的な裏切りに、A男の上司や同僚、親戚、友人たちは「なんてことを……」「信じられない！」と驚愕。さらに、私の大学時代の友人たちも「B子って、そんな非常識な子だったの！？」とびっくりしていました。
その後、会場にいるみんなが「そんなひどい男と結婚しなくてよかった！！」と、私にエールを送ってくれ、思わず涙が。「皆さまのおかげで、少し前向きになれました」とお礼をし、式を終わらせたのでした。
A男とB子の末路
私は実家に戻り、1週間後、A男と同棲するアパートへ荷物を取りに行くと、A男とB子の姿が。結婚式の影響で、2人の株はガタ落ちしたようで、A男は「お前のせいで親から絶縁されそうになっている。会社の中でも腫れ物扱いされてつらい」と激怒。B子も、大学時代の友人たちから距離を置かれているとのこと。
私は笑顔で反論しました。
「式で暴露させてもらったからね。私が大人しく引き下がると思っていたなら、大間違いよ」
続けて、「慰謝料と結婚式代はしっかり請求しますから」と告げると、2人は顔面蒼白に。ここでやっと、自分たちがしたことの重大さに気づいたようで、「申し訳ありませんでした」と、私に頭を下げたのでした。
その後、私は弁護士に相談して2人に慰謝料などを請求。友人や会社の同僚たちのおかげで傷は癒えつつあるものの、しばらく恋愛はお休みし、趣味や仕事を充実させたいと思っています。
なお、2人からお金はしっかりと振り込まれましたが、知人たちから聞いた話によると、A男とB子は慰謝料をどちらが多く負担するかで大揉めしたそう。結局すぐに破局し、「こんなことしなければよかった」と反省していたようです。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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