もうすぐ長期休暇があります。夫と相談して、久しぶりに旅行に行くことに。私たち家族は離れている時間が長いですが、仲が良くて毎日が幸せです。
娘の幼稚園生活も順調そのもの。仲良しのお友だちができて、私もそのママと仲良くしています。ある日の幼稚園の帰り、スーパーに寄ったらお友だち親子にバッタリ。子どもたちがハンバーグを食べたいと言ったので、わが家もお友だちのお家も、「今夜はハンバーグだね」と一緒に買い物をしていました。
転園してきた厄介なママ友
私たちが楽しく買い物をしていると、遠くから1組の親子が。とっさに隠れたのですが、見つかってしまいました。最近、転園してきたちょっと厄介な親子で、とんでもないマウントママなのです。
私たちの今日の夕食がハンバーグと聞くと、「うちはサーロインステーキよ」と。彼女には、あまり関わらないようにしたいのですが……。子どもたちは同じ園で、生活圏も同じなので、どうしても会ってしまうのです。
そしてまたある日、お迎えでバッタリ。私のカジュアルなノーブランドの服装をジロジロ見て、「めずらしいお洋服ね。どこのブランドかしら?」と、早速マウント。そして、明日からは海外旅行で、ヨーロッパへ遊びに行くと自慢されました。
聞き流して立ち去りたかったのですが、横で話を聞いていた娘が、「私も、明日から旅行に行くんだよー! ヨーロッパってところ!」と、言ってしまったのです……。
マウントママは一瞬、驚いた表情をしていましたが、すぐにいつもの顔に。ニヤリと笑て「でも多分、庶民のお宅とは一緒にはならないわね」と言って、鼻で笑ったのです。行き先が一緒でもまさか便まで同じなんてことは、そうそうないだろうと思い、愛想笑いをしてその場をやり過ごした私。
しかし翌日、搭乗を待っていた私たち家族の前に、なんとマントママが現れたのです……。
「海外旅行だなんて無理したわね。もしかして、くじでも当たったの?」と早速、嫌な言い方をしてきました。さらに「狭い席に長時間だなんて、大変ね」と言い、ビジネスクラスの搭乗券を見せてきたマウントママ。足も伸ばせて、食事のメニューもたくさんあると、浮かれ様子で去っていきました。
衝撃の事実に、プライドズタボロ?
いよいよ搭乗開始。マウントママの子どもがわざわざ娘のところにかけ寄ってきて「僕たちの席は前の方だから先に乗るんだ〜」と言って、先に搭乗しました。マウントママは勝ち誇ったように、「お先に失礼」と私に手を振って……。
しかし、私たちが先に搭乗した彼らを追い抜くことになってしまうのです。ファーストクラスの方へ進んでいく私たちを見て、慌てるマウントママ。
そのとき、ファーストクラスの入口から夫がやってきました。実は、このフライトのパイロットは夫なのです。パイロットの制服に身を包んだ夫は、やっぱりかっこいい♪ 娘も、今日のフライトをとても楽しみにしていました。向こうに着いたら、一緒に長期休暇を楽しむ予定です。
「向こうに着いたら、あちこちたくさん行こうね」と話す私と夫。その会話を聞いたマウントママは、目をまんまるにして、ぼう然としています。
この機内での出来事が、あまりにも悔しかったマウントママは、ストレスを発散するため、旅行中にブランド品を買い漁ったと、後から噂で聞きました。
穏やかな日常を取り戻した私たち
なんとマウントママ、その爆買いをきっかけに普段のお金の使い方で旦那さんと大揉め、離婚問題にまで発展したそう。幼稚園でもお友だちを見下してバカにした発言をして、たびたびトラブルになっていたお子さんは旦那さんが育てることとなり、優雅なセレブ生活から一変、彼女は家を出て、養育費を支払うために一生懸命働いているようです。
彼女が去り、幼稚園のママ友コミュニティには穏やかな毎日が戻ってきました。快適に過ごせるようになったので、マウントママの子もお友だちにやさしくできるようになったようで、ケンカしたなどの話を聞かなくなりました。本当に良かったです。
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人を見下しマウントを取る厄介な人物に、あなたも出会ったことはありますか?そんな人物とは、どうにかうまく距離を取ってあまり深く関わらないようにしたいものです。今回のように関わることを避けられない場合も、真剣に相手にしたり、むきになったりせず、聞き流してやり過ごすことが得策なのかもしれませんね。
親の背中を見て子は育つと言います。お父さんに引き取られたことで、マウントママの子がこの先、まっすぐでやさしい子に成長してくれるといいですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。