初めての妊娠は、結婚して約2年後でした。思っていたよりも妊娠までに時間がかかったぶん、喜びは大きいものでした。赤ちゃんが生まれてから、あまり感情を表に出さない夫の表情が変わったことも印象的でした。今回は、現役パパに聞いた「父性に目覚めた瞬間」についてお伝えします。
待ち望んだ妊娠。夫の気持ちは
結婚してすぐに妊娠できるだろうと思っていましたが、実際は違いました。産婦人科に通い、タイミング指導を受ける日々。妊活を始めてから約2年後に妊娠し、言葉にあらわせない喜びを感じました。
あまり感情をあらわにしない夫も、私の妊娠に思わず口角があがったようです。このときの気持ちを夫に聞くと、うれしい気持ちはあったものの、パパになる実感がわかなかったと言います。本当に赤ちゃんが生まれるの? という気持ちのほうが大きかったようです。
実感がわき始めたのは胎動が感じられるようになったころ
パパになる実感がわき始めたのは、私のおなかがふくらみ、おなかを触ると胎動が感じられるようになったころだと言います。私のおなかに触れ、ムニュムニュ動く赤ちゃんの胎動を感じたとき、体中に電気が走ったような感覚がしたそう。
それからは、私の知らないうちに育児グッズカタログを取り寄せ、ジッと眺めていることもありました。赤ちゃんの誕生を心待ちにしている夫の気持ちがうれしかったことを覚えています。
パパが父性に目覚めた瞬間
夫は、6年が経過した今でも忘れられないと言います。それは、わが子を初めて腕に抱いた瞬間、人生で感じたことのないやさしい気持ちになったこと。ずっと腕に抱いていたい、眺めていたい……。これが、わが家のパパが父性に目覚めた瞬間でした。
産後は実家で過ごしていたのですが、夫は仕事が終わると車で40分の道のりをかけてやってきました。おむつ替えなども積極的にしてくれる姿が印象的で、わが子が本当にかわいくて仕方がないという気持ちが深く伝わってきました。
最近は、わが子が誕生したときのような積極的な育児はしなくなりましたが、叱るときはきちんと叱るなど、父親としての役割を果たしています。頼れる存在でいてくれたらいいかなとも感じている今日このごろです。
著者:田中由惟
一男一女の母。二人目の出産を機に食品会社を退職。現在は子育てのかたわら、記事執筆をおこなう。趣味はスポーツとピアノ、美味しいものを食べること。