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「下がらない微熱」2年超えの苦しみが一変…ドン底から私を救ったまさかの診断は【体験談】

新卒で保育士として働き始めてすぐのころ、私は突然、熱が下がらなくなりました。最初は「疲れがたまっているだけかもしれない」「仕事のストレスのせいかもしれない」と自分を納得させようとしていたのですが、だるさと発熱が日を追うごとに強まり、気付けば38度前後の熱が毎日続くようになったのです。

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師窪田 徹矢 先生

くぼたクリニック松戸五香院長。獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouYuberとしての情報発信もおこなっている。
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責任と業務量の重圧

勤務先は障害児の通う施設で、有資格者は私だけ。退職時にわかったのですが、実は現場責任者として登録されていたようでした。さらに、上司にあたる方からは厳しい言葉を浴びせられる日々。子どもたちのケアもハードで、1日に二度プールに入ることがあったり、市内を歩き回ったりと体力・精神力どちらも限界に近い状態でした。

 

そんな環境で過ごすうちに、微熱から高熱へと変わっていく体調不良が顕著になり、やむを得ず病院を受診しました。

 

思うように診てもらえないもどかしさ

当時、私は気管支ぜんそくの既往歴があったので、その担当医に相談したのですが、特に大きな異常が見つからないとして検査は血液検査の繰り返しでした。症状が長引いているにもかかわらず、紹介状をなかなか書いてもらえず、私自身も「本当にストレスだけが原因なのか」と疑問を抱いていました。

 

気付けば退職を余儀なくされるほど体調は悪化。胸や背中にはニキビのような湿疹がびっしりでき、これが仕事のストレスだけとは思えなくなっていました。それでも、新しい医師にかかろうとすると、紹介状がないためにうまく転院できません。周りからの目もつらく、2年もの月日があっという間に過ぎていったのです。

 

 

やっと巡り合えた専門医と診断

そんなある日、もともとかかっていた病院の院長に直接経緯を話す機会がありました。すると、院内の専門医につないでくれることになり、ようやく検査が進みました。そして「ベーチェット病(全身のさまざまな部位に炎症が繰り返し起こる病気)」という膠原病(こうげんびょう)の一種であることが判明したのです。

 

診断後、コルヒチンという薬を飲み始めると、それまで2年以上苦しんでいた熱や皮疹がウソのように落ち着いていきました。膝下のしこりのようなあざや口内炎も、この病気の症状だったのだとわかり、同時に長い間の苦しみがようやく報われた気持ちになりました。

 

まとめ

現在も、発熱やだるさ、関節の痛みなどが出る日もありますが、治療を受けることで以前よりは穏やかに生活できています。長い間つらい時期が続きましたが、ようやく正しい診断と治療にたどり着けたことで、「自分の体の変化を見逃さず、声を上げ続けること」の大切さを実感しました。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

著者:田中章子/40代女性・主婦

イラスト/さくら

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年1月)

 

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