生理が突然止まる
普段から生理痛がひどく、経血量も多かった私。
生理が始まると、4日目まではいつも経血が大量に出て、特に2日目はレバーのような塊がドロドロと何度も出る状態。多い日用のタンポンを入れて多い日用のナプキンをつけていても、2~3時間で漏れてしまうほどの量でした。ただ、他の女性も生理中はこれくらいなのだろうと思っていて、受診等は考えていませんでした。
そんな生理が、25歳のとき止まってしまったことがありました。
当時は住み込みで働いていて、休みもほとんどなく、自由に出かけることも、ゆっくり休憩をとることもできないという、ストレスを溜めやすい環境にはありました。だけど突然止まるなんて……。彼氏はいなかったので、妊娠の可能性もありません。
不安だった私は、休みをもらって急いで婦人科に行きました。
婦人科を受診すると病院を紹介されて…
診察してもらうと、生理が止まってしまったのはストレスによるものだろうとのことでした。
ところが、診察結果はそれだけでは終わりませんでした。なんと、3cmほどの子宮筋腫が2つも見つかったのです。しかも、できた場所が悪かったらしく、そのせいで今まで経血量が多かったのではないかとのこと。
受診したのは職場近くの個人医院だったのですが、「大きい病院へ行ってください」と言われて転院することに。移った先の病院でもさまざまな検査が待っており、結果が出るまで3カ月もかかりました。そして検査の結果、子宮筋腫の切除手術をすすめられ、手術を受けることになったのです。
手術を予約して待っている間にも子宮筋腫はどんどん成長していき、手術日当日に切除したときは、7cm大と4cm大にまで大きくなっていました。 しかも4cmサイズのほうは、7cmの筋腫と内臓に押し潰されていたから4cmだったようで、「潰されていなかったら7cmぐらいになっていたよ」と言われてしまいました。
さらに、開腹してみたら1cm大の筋腫も新たに発見! 結果、切除した筋腫は計3つになりました。
術後、再発するも無事妊娠・出産
手術から10年以上経ち、現在は双子に恵まれ、生理も落ち着いています。
ただ、子宮筋腫は再発。術後に低用量ピルの服用を続けていましたが、赤ちゃんが欲しいと思ったときには3cm大の子宮筋腫が……。それも、卵管を邪魔するような場所にできてしまったため、妊娠するまでに時間がかかり、妊娠してからも、 おなかの赤ちゃんとともに子宮筋腫が成長していきました。そして、おなかの中で赤ちゃんに筋腫をけられたときはかなり痛かったです……。
筋腫は、産後また3cmまで小さくなりましたが、今は3cmサイズのものが3つ、米粒サイズに至っては数えきれないほどあると言われています。今のところ、子宮筋腫も大きくならず落ち着いているので、投薬治療などはせずに経過観察のみで対応。主治医からは、「全部取っちゃうと子宮がなくなっちゃうからじょうずに付き合っていこうね」と言われています。
「経血量が多いというだけで病院へ行くのはちょっと……」と思っている人もいるかと思います。私もそうでしたし、病院に行くことすら考えつかなかったです。ただ、今回のことで、経血量が多すぎるのも異常なことだと初めて知りました。それと「妊娠したいと思ったときに妊娠できない」。これは、かなりつらく大変でした。
健康と思っていても、何があるかわかりません。自分のため、そして家族のために、定期検診を受けることは大切なのだと思い知らされました。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
文:山田びすけ/女性・主婦
イラスト:すうみ
監修/天神尚子先生(三鷹レディースクリニック 院長)
日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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