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義母「もうあなたは用済み!」廃業寸前の旅館を立て直した私が追い出された結果

私はとある老舗旅館で若女将をしています。料理人をしている夫はこの旅館の跡継ぎでもあり、新婚1年目でした。ところがそんなある日、館主である義父が病に倒れて急逝し、義母が女将として後を引き継いだとたん、経営が傾き出したのです。

 

波乱の幕開け

女将業とオーナー業を兼業するようになった義母ですが、経営のいろはも知らない様子。昔から自分大好きな性格で、気が向いたときだけ旅館に顔を出すのです。

 

「ねぇ、今日泊まっている若いイケメンの子たち。女将が美人だって騒いでいたから自撮りに入ってあげたのよ」と良いように勘違いする義母の発言に、思わず「は……?」と絶句する日々です。

 

さらに、相変わらず美容のためと称して高級化粧品を買いあさり、現場のことは放置してエステ通いに明け暮れる始末。そんな義母が経営者となった旅館は、顧客サービスが悪くなったと厳しい評価が付けられ、あっという間に宿泊客が激減。廃業寸前へと追い込まれてしまいました。

 

経営を立て直すには?

途方に暮れた私と夫のもとに、弟から電話がかかってきました。実は弟は、写真家として活動中。「和のおもてなしを前面に出した旅館にしたらどう? 今はインバウンド需要が高まっているからね!」とアドバイスをしてくれました。

 

義母にももちろん相談しましたが、興味がなさそう。「あんたが勝手にやる分には構わないわ。余計な経費はかけないでね」とのことです。

 

私は、積極的に和の要素を取り入れ、SNSを活用して海外へもアピール。夫も料理に工夫を重ね、従業員の皆にも「おもてなし」の精神を徹底してもらうように心がけました。

 

すると……。数カ月のブランクを経て、見事に売り上げが回復。外国人観光客が増加したのが何よりのきっかけです。旅館は再び活気を取り戻し、皆が感謝してくれたのですが……。義母だけはまたも勘違い。「私の美しさのおかげでリピーターが増えたのよ!」と、まさかの自画自賛をしていました。

 

 

嫉妬で暴走?

それからさらに数カ月後。私たちの旅館のサクセスストーリーがSNSで話題になりました。取材依頼が来たときも義母は自分が主役だと思い込み、宝石をジャラジャラつけてアピールしたのです。しかし、採用されたのは私の控えめなコメントでした。

 

これを知った義母は激怒!「なんで私よりも地味な嫁のほうが目立っているのよ! 女将は私!」

 

そして、その日を境に私への嫌がらせを始めたのです。

 

まかない料理の私の分にだけ唐辛子をたっぷりかけたり、お茶をぶっかけてきたり、廊下にバナナの皮を捨てて置いたり……。ひと昔前の小学生のような低レベルの行動が続き、さすがの私もぐったりでした。

 

衝撃の追放命令

ある日、取引先回りの仕事を終えて旅館に帰ると、鍵が変えられていました。そして義母が言い放ったのです。

 

「もうアンタはいらない、出ていってちょうだい」

 

中でそれを聞いた夫は、きぜんと言い放ちました。「それなら俺も出ていく。母さんとは縁を切るよ」

 

息子の言葉に仰天した様子の義母でしたが、夫はすでに荷物をまとめていました。ここ最近の義母の言動に愛想を尽かしていたのです。

 

「旅館のことは父さんに申し訳ないけれど……。若女将のことを大事にしていた父さんなら、きっとわかってくれる」

 

義母はキンキン声で怒鳴りました。「もういいわ、こっちこそ、あんたみたいな息子も嫁もいらないんだから!」

 

こうして夫と私は旅館を出ていくことになりました。

 

その後の義母と旅館

私たちが旅館を去った後、義母は改心するどころか、1週間も海外旅行に出かけたのだとか。うるさく言う私や夫が去ってせいせいしたのでしょうか。そしてなんと、その間に旅館の予約がすべてキャンセルになったのです。

 

というのも、彼らはすべて、弟の紹介で予約を入れてくださった方ばかり。姉の私がひどい扱いを受けて追い出されたことを知った弟は、全員に平謝りして別の旅館をおすすめしたのでした。

 

「そ、そんな……。皆、私の美しさに惹かれて来るんじゃないの?」と、あくまでもおめでたい頭の義母。ここまで来てもお花畑な義母についていく従業員は誰もおらず、退職願を出して去っていったのです。こうして数カ月後に旅館は閉業。借金返済に追われる義母は、知り合いのつてをたどって、遠方の宿で女中をすることになったそうです。

 

その後、夫はとある高級ホテルに料理人として就職が決まり、私も旅館再建の腕を見込まれてマーケティング会社で働き始めました。なんとおなかには赤ちゃんも!

 

「父さんの旅館を守れなかったのは申し訳なかったけれど、夢に出てきたんだ。俺たちの幸せと健康な孫の誕生を願っているって」

 

--------------

旅館経営に力を注がず、再建のために頑張った息子と嫁を追い出した義母。やはり旅館は閉業となってしまいました。嫌がらせばかりしていた報いは必ずやってくるもの。感謝の気持ちを忘れずに、誠実かつ謙虚でいるのが一番ですよね。

 

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

 

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    ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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