義父の死後、あらわになる本性
数カ月後、義父は息を引き取りました。 葬儀の準備は当然のように私に丸投げ。 私の姉が手伝ってくれたおかげで、なんとか葬儀を進めることができました。 しかし、義母や義兄、そして夫のミナトは……。
義母「香典いくら集まるのかしら〜?」 義兄「遺産、俺にもくれよ!」 ミナト「父さんのことだから、たんまり隠しているはずだぜ。葬儀が終わったら通帳探さないとな!!」と、義父との別れよりもお金の話ばかり。私が怒りと情けなさを感じていると、私の姉が不安そうに「お義父さんが亡くなったのに、お金のことばっかりで葬儀もまともにできないなんて!お金お金って……あの人たち、なんだか嫌な予感がする」と言うのです。さらに「何か悪事を企んでいるんじゃない?」と呟きます。姉の勘は鋭く、よく当たると評判なのです。
姉の言葉が気になった私は、すぐにミナトたちのことを調べてみることにしました。 すると、とんでもない事実が判明したのです。私は「あいつらの思い通りにはさせない!」と心に誓いある計画を立てるのでした。
夫の裏切りと義家族の寄生計画
葬儀が終わると、義母と義兄、ミナトも遺産の話し合いに夢中でなかなか義実家から帰ってきませんでした。
そして数日後、ミナトは義母と義兄を連れて帰宅したのです。なんで義母と義兄が?と不思議に思っていると義母が「久しぶりねぇ!」と満面の笑みで話しかけてきました。すると義兄が「これからよろしく♪」と言い始めたのです。ポカンとする私にミナトが「父さんが残したあの家は売りに出すことに決まったし、2人共ショックで家探しどころじゃないし……うちで面倒見よう」と一言。
ミナトのことを調べていた私は、こうなるとは思っていました。そこで私は「どうぞ♪」と返事をしました。ミナトが「ありがとう! そう言ってくれると思っ……」 と言いかけたそのとき、「私、あなたと離婚してこの家を出ます!」と宣言するのでした。
夫の不倫発覚!
ミナトは驚いた様子で「何で急に!?」と叫びます。私は「父親が病と闘っているのを利用して私が病院にいる間不倫相手と愛を育み、父親が亡くなっても性懲りもなく遺産の話し合いだと嘘をついて不倫相手の家に出入りしてたよね? そんな薄情で非常識な人とは一緒に居られない!!」と冷静に話します。
私は「これが、その証拠!」と不倫相手と日帰り旅行や豪華な食事を楽しんでいた証拠写真を叩きつけてやりました。青ざめるミナトに義母と義兄は「不倫はいけないわよぉ~」「そ、そうだぞ! こ、こんな素敵な奥様がいるのに!」と責め立てます。
しかし、「でも、離婚することないんじゃない? ミナト、多額の遺産相続してお金持ちなのよ?」と義母の態度が一変。それに乗っかるようにミナトも「離婚したら、多額の遺産相続をした最高の夫を手放すことになるんだぞ!」と言い始めたのです。
自業自得の末路
私は「お義父さんは働かない浪費家の妻、働かない長男を抱えて大病を患い大変だったんだよ? そんな苦労人のお義父さんに多額の遺産が残るわけないじゃない!」 「だいたい、遺産があるならどうして家を手放すことになったの? どうしてお義母さんとお義兄さんの行く当てがないの? なんで弟夫婦を頼るわけ?」と詰め寄ります。
最後に「あなたたちが何を企んでいるのかは全てわかってるのよ! お義父さんの代わりに私たちに寄生することを条件に、お義母さんたちはミナトの不倫を黙認するって魂胆だってね!」とズバッと反撃!
焦ったミナトは「俺が悪かった! 母さんたちは追い出すし、不倫相手とも別れるからやり直してくれ!」とすがります。義母は「私にはあなたが必要なの!」と懇願! そんな哀れな義家族に私は「必要なのは私ではなくお金ですよね? 私は出て行きます。あなたたちで勝手に暮らしてください!」と言い放ち、離婚届にサインさせ家を出ました。
その後、無事離婚が成立! ミナトは、義母と義兄の面倒を見るのが嫌で不倫相手の家に逃げ込んだものの、うまくいかず破局。義母は収入源であるミナトを失い、大慌てで仕事を探しパート生活。しかし、義兄はなんだかんだ言い訳をして仕事をせずに、とうとう義母は義兄を見捨てて逃げ出したらしいのです。
私はミナトと不倫相手から慰謝料をもらい、一人暮らしを始めました。寄生する人たちがいなくなってすっきり! 充実した生活を送っています。
◇ ◇ ◇
本来、家族は支え合うもの。しかし、その関係に甘え寄生し利用することしか考えない人も……。どれだけ恩を受けても感謝せず、頼りっぱなしで生きる人は、いずれその代償を払うことになるでしょう。自分の欲ばかり優先する人には、遅かれ早かれしっぺ返しが訪れるもの。家族みんなで支え合うことこそが、幸せな人生への一番の近道なのかもしれません。
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。