義母に入園グッズの縫製をお任せ
入園まで1カ月を切ったとき、袋類の入園グッズは義母に作ってもらうと決めたため、娘と一緒に義実家へ行ったときに、3人で手芸用品店へ出かけ、娘の好きな布やワッペンを選ぶことにしました。
娘はかなりのこだわり屋で洋服からハンカチまで、全部自分の納得するものを選ばないと使わない子です。そのため、娘の要望はすべて紙に残し、細かく要望を記載。
「この布はお弁当入れ、この布は上履き入れ」など、娘もウキウキしながら自分で布を選んでいました。
そして、いよいよ入園まで残り1週間を切ったとき。義母から「完成したから取りに来て」と連絡が。すぐに義実家へ行き、娘はキラキラした顔で袋から中身を取り出したのですが……。
完成品を見て娘が大号泣!?
中に入っていたのは、娘の指定した布と、なぜかそれ以外の布が半分ずつあしらわれた袋類。「あれ? あれ?」と私も娘もキョトンとしてしまいました。
「あれ? なんか……ちょっと言ってたのと違います?」と聞くと、「ああ、ちょっと変えたところがあってね。家に余ってる布があったから、つなげたりしてるよ」と義母なりにおしゃれなデザインにアレンジしたとのこと。
「え、でも……娘のリクエストを書いた紙を渡しましたよね?」と事前に指定したデザインの紙を指すと、「こっちのほうがおしゃれでしょ?」と義母……。
娘は泣き出しそうな顔で「これ、やだ」とポツリ。そしてついに、「ばあば、やだぁ!」と大号泣してしまいました。娘は期待が大きかった分、ショックも大きかったようです。
義母は泣く娘に「なんで? かわいいよ」と作ったものを渡そうとするので、いったんその日は受け取って帰宅しました。
娘の気持ちにピンときていない義母には、後日、娘のこだわり屋な性格を丁寧に説明。すると義母は、「私がかわいいと思うものとは違うんだね」と理解してくれたようでした。
結局、娘には市販されているものから選んでもらったり、いくつかは私が手縫いで作ったりして納得してもらいました。そして義母には「時間をかけて作ってもらったのにすみません」と謝罪をし、菓子折りを届けました。
義母なりの計らいだったようですが、娘が使わなかったことで義母も「勝手なことをしてごめんね」と少し反省。また義母から「完成までのお楽しみ」と言われていたとはいえ、私も途中経過を確認していなかったことを反省しました。
著者:山口花/30代女性。2017年生まれの女の子と、2021年生まれの男の子のママ。夫の地元で個性的な人たちに囲まれながら育児しつつ、教育系ライターとして活動中。
イラスト:キヨ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年3月)