子どもを置いて父親はどこへ…?
次の瞬間、男の子が動く手すりに引っ張られ、2人ともバランスを崩して転んだのです。「危ない!」と言いながら、私はすぐさま駆け寄りました。すると、私の声を聞いた警備員さんも駆けつけ、一緒に「大丈夫だった?」と2人を起こしました。幸いなことに、2人が倒れこんだのはエスカレーターの外側のスペースでけがはない様子。男の子はやっとつかまり立ちができるようになったくらいの幼さです。警備員さんが「エスカレーターで遊んでいると危ないよ、お家の人は?」と女の子に尋ねました。すると女の子は「お父さんがね、あっちに行ってくるから待ってろって言ったの」とエスカレーターの近くにある喫煙所を指さしたのです。
私と警備員さんは、2人をエスカレーターから少し離し、一緒に父親を待つことにしました。すると「うちの子に何しているんだ!」と大きな声が。声の先には、こちらを睨みつけながら歩いてくる男性がいました。女の子は「あ、お父さん!」と男性に駆け寄ります。私は、「驚かせてすみません。お子さんたちがエスカレーターの手すりで遊んでいて、転んでしまったので声をかけたんです。小さなお子さんたちだけを残すのも心配だったので、傍についていました」と男の子を支えながら言いました。すると、「ちょっと用事を済ませてただけだ。もういいでしょう? うちの子にかまわないでください」と言うのです。私がモヤモヤしていると、警備員さんが「ゆっくりタバコ吸えました?」と言うので、ギョッとした顔をする男性。警備員さんは続けて「こちらの女性はあなたのお子さんを心配してくれていたんですよ。そんな言い方はないんじゃないですか? 何があるかわかりませんので、お子さんから目を離さない方がいいですよ」と真顔で言います。私は「子連れでの買い物、大変ですよね~。小さい子どもってすぐどこかに行ってしまいますし、正直何するかわかりませんし。今回は無事で本当によかった!」と娘を抱っこして言いました。男性は気まずそうに「ありがとうございました」と言い、私たちに手を振る女の子を連れてそそくさと去って行ったのでした。
幼い子どもを連れてのお出かけは正直疲れますし、離れて休みたくなる瞬間があるのもわかります。しかし、実際に放置してしまうと今回のように子どもに危険が及ぶかもしれません。事故になりそうな瞬間を目撃したことで、より一層これからも子どもから目を離さないようにしようと、私も気を引き締めた出来事でした。
著者:坂井みさき/20代・主婦。絵本とお絵描きが好きな、1歳の自己主張強めな女の子を育てるママ。日々の楽しみは、娘を寝かしつけたあとで夫と甘いものを食べながらテレビを見ること。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年2月)
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