「何となく臭い」が悪臭に!?
その嫌なにおいの原因は、「近所の海のにおいかもしれない」と思い、はっきりとは口にしませんでした。ほかの職員たちも同じように感じていたようで、顔をしかめるだけで誰も何も言わずにいたのです。
ところが、そのにおいは日ごとに強くなり、ついには悪臭と呼べるほどになりました。やがて、誰かが「何か臭くない?」と声に出すと、「自分も気になっていた」とみんな口々に言い始め、悪臭の原因を探すことになりました。
その箱は何……?
職員室にそんなものがあるはずはないと思いつつ、全員が鼻を頼りに辺りを探っていくと、ある職員のデスク付近が最もにおいの濃い場所だとわかったのです。
しかし、当の職員に「あなたの机が臭い」と言うのははばかられたので、「何かにおいのするものをお持ちではありませんか?」とそれとなく尋ねました。すると、「何も持っていませんよ」という返事。よく見ると、そのデスクの下に白い発泡スチロールの箱がありました。
悪臭の正体が判明!
「あれは何ですか?」と聞いても、「空の箱です」と言います。「少し開けてみてもいいですか?」と許可を得てフタを開けた瞬間、息ができないほどの刺激臭が広がりました。中には黒くドロドロした物体が入っていて、これこそが悪臭の正体だったのです。
フタをすぐに閉めると、職員もしばらく考え込んだ末に「ああ、これは1カ月ほど前に釣ったタコだ」と思い出しました。そのまま放置してしまっていたために腐ってしまい、あれほどの強烈なにおいを放っていたのです。
まとめ
結局、発泡スチロールごと処分したものの、デスクにはしばらくにおいが染みつき、その職員のカバンや持ちものにもにおいが移ってしまっていました。あのときの衝撃的なにおいは、今でも忘れられません。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:森田千賀子/60代女性・会社員。
イラスト:sawawa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年3月)
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