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大きな幸せを追い求めるのではなく目の前の小さな幸せを【衆議院議員・野田聖子氏インタビューvol.6】

6回にわたってお届けしてきた衆議院議員野田聖子氏へのインタビュー。

前回は、子育てをしながら働くママとして、女性の仕事と働く環境についてお話をうかがいました。「両立しようと思わなくていい」の言葉に気持ちが軽くなったママもいらっしゃるかもしれません。

最終回となる今回は、野田さんが見ている日本の子育ての未来、そして子育て中のママたちへの思いをうかがいます。

 

子どもの未来が明るい時代なんて、これまで一度もなかった

野田聖子さんインタビュー

 

―不登校児の増加や子どもの自殺数増加など、明るい話題が見えないなかで、子どもの未来に期待を持てずにいるママも多い気がします。野田さんはどう感じていらっしゃいますか?

 

―野田聖子氏(以下、野田さん):私は65歳になりますが、これまで生きてきた人生のなかで子どもの未来が明るかった時代はなかったような気がしています。いつの時代も大変だと言われてきたと思うんです。

 

たとえば最近は、子どもにスマホを見せているママをバッシングする風潮がありますが、昭和生まれの私たちはテレビを見て育ちました。テレビを見すぎたら頭が悪くなるなんて言われていた時代で、今なら子どもに見せられないような刺激的な番組もいっぱいありましたよね。

 

そんな時代に育ってきた私たちが大人になり、道徳に反した人生を送っているかというと、そうでもないでしょ。だから何に関しても、不安をゴールに置かないほうがいいと思うんです。

 

ずっと昔から「将来は不安だ」と言われ続けてきましたが、それでも今がある。子どもも少なくなったとはいえ、産んでいる人もいっぱいいますよね。毎日の積み重ねが未来をつくるから。「未来は大変に違いない」と先の不安ばかりを見るのではなく、今、目の前にある毎日を充実させていってもらえたらと思います。

―そう思えるために、この記事を読んでいるママやパパにできることがありますか?

 

野田聖子さんインタビュー

 

―野田さん:なぜ子どもと出会ったのか、原点を思い出してほしいですね。子どもが私たち親を幸せにしてくれているという原点。そこさえ外さなければいいと思います。

 

たとえ9割がた迷惑をかけられたとしても、あとの1割で幸せにしてくれているならいいじゃないですか。そういう存在って他にいないですよね。大きな幸せを追い求めては、それが手に入らないと悲しむよりも、幸せを最小化して、今あるささやかな日常を楽しんだほうがいいと思っています。

 

うちの息子は生まれてからしばらくNICUにいて、息も絶え絶えの状況だったんです。そんな息子がいつの間にか14歳になって。普段はパパが付き添って採血に行っているんですが、ビビリだからいつも泣いちゃってたんです。でも先日私が付き添ったときは、泣かずに頑張ることができたんですよ。

 

私が「大丈夫だった?」って聞いたら「大丈夫。でも採血をした看護師のおばさんが下手くそでさ、痛かったんだ」って強がってて。息子とのそんな小さなやりとりで笑えるんです。

 

うちの子は普通の子と違っていい大学にも行けないし、思いっきり運動することもできないけれど、子育ての小さな幸せは日々の中にたくさんある。毎日そういうところに目を向けて、ネタにしながら過ごしていくのが楽しいなと思っています。

 

 

ー最後に、読者のママたちに何かメッセージがあればお願いします。

 

―野田さん:「ママになってくれてありがとう」それだけです。実は、今日も小池百合子知事といろいろ子育てのことでご相談してきたところなんですよ。私たち政治家もみんなで一生懸命やっていますので、みなさんも諦めないでください。

 

またママたちには子育てや福祉の話題に、常にアンテナを張っておいてほしいですね。情報が入ってくるのをただ待つのではなく、自分から動いて情報を取りに行くことが大事。自分から行かないとわからないような仕組みになっていることも多いので。とはいえ、かつては窓口に行かないと教えてもらえなかったことも、今は家にいながらインターネットで情報が得られますから、ぜひいろいろ情報をとりにいってほしいと思います。

 

私だってそうですよ。先日は、夫が近所のおばあちゃんから「こういう制度があるよ」と教えてもらって、保健所に行って制度を知ったくらいですから。

 

未来が暗いか明るいかなんて、誰にもわかりません。だからその未来を、自分がどう面白くするかということを、みんなで語り合えばいいじゃないですか。目の前を楽しく思うのか思わないのかで、人生の幸福度は変わる。

 

子どもにお金を使うなという人もいますけど、私はすべてのママたちが幸せに子育てができるように、楽しんで子育てができるように、子どもたちにいっぱいお金を使ってあげたいですね。

 

♢ ♢ ♢ ♢ ♢

 

野田聖子さんの「ママになってくれてありがとう」という言葉、本当に心に響きました。子育て中のママたちにとって、このシンプルな言葉は、どれほど心強く、温かい励ましとなることでしょう。子育ての喜びや苦労、そして未来への希望など、さまざまな感情が込められているように感じます。

 

野田さんが言うように、私たちはもしかしたら、過去に言われていたよりも「それほど悪くない世の中」を生きているのかもしれません。完璧な社会ではないけれど、それでも子どもたちは成長し、未来へと歩んでいきます。大切なのは、未来を悲観するのではなく、私たち大人に何ができるのかを考え、行動していくこと。

 

ベビーカレンダーも、その想いを共有しています。「目の前にいるママたちが幸せであること」それが、ひいては子どもたちの幸せ、そして明るい未来へと繋がっていくと信じています。

 

そのためにも、これからも多くのママたちの声に耳を傾け、笑顔になれる情報を届け、子育ての未来を明るく照らすお手伝いをしていきたいと思っています。

一緒に、未来の子どもたちのためにできることを考えていきたいですね。
 

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