
担任の先生からSOS!?
退職者が例年より多く、そのほとんどがベテランの先生だったため、私は何か事情があるのではと感じていましたが、直接先生には聞けず不安が募るばかりでした。
退職する先生が発表された数日後、担任の先生から「ご心配をおかけしてすみません」と声をかけられ、勇気を出して退職理由を尋ねることに。
先生は「保護者の方に話すべきか迷ったのですが、私たちだけではどうにもならないと思って……」と私に話し始め、運営会社の給与未払いや支払い遅延、対応の悪さに改善を何度も求めても無視され、退職者が続出したと教えてくれました。
有志ママで保護者会を結成
先生から話を聞いたときには他の保護者はいませんでしたが、「他の方にも伝えて大丈夫です」と先生が言っていたので、私が長女と同じクラスのママ友に連絡を取ると、彼女も私と同じようにお迎えのときに真相を聞いて驚いたと言っていました。
そこで、直接先生から話を聞いたという他のママも含めて4人で保護者会を結成し、保育園を守るために何ができるかを頻繁に連絡し合いました。
まず、ママ友の知り合いの市議会議員を通じて、市役所に実情を伝えることに。しかし、市はすでに状況を把握していたものの、民間の保育園には行政処分ができないと説明されました。
もう何もなすすべがないのかと思っていたとき、なんと状況が変わって保育園への立入調査が決まりました。市の職員が保育園を訪問したのです。
運営会社へ訴えた結果…
一方で私は、運営会社に職員不足による不安を電話で訴えることに。すると、「不安にさせて申し訳ありません。対応を考えます」との返答が。
運営会社に電話して1週間後、担任の先生から「保護者から訴えがあったことで運営会社から連絡があり、話し合うことになった」と報告がありました。その後、職員の採用強化が進み、新しい保育士さんが採用されたのです。
担任の先生の報告から数カ月後に再び運営状況を先生に尋ねると、以前のような給与の未払いや支払いの遅延などの問題はないとのことでした。職員不足で不安な日々を過ごしましたが、先生から情報を得て、ママ友たちと協力できたことは貴重な経験でした。
職員の処遇改善は運営会社と先生方の問題ですが、子どもたちを預ける保護者として人ごとにしてはいけないと強く感じました。これからも子どもたちが大好きな保育園を守るために、できることを協力していきたいと思います。
著者:長濱 ユイ/30代女性。2020年生まれの4歳娘と2023年生まれの1歳娘を育てる2児の母。にぎやかな娘たちとの毎日を楽しみながら、将来の自分のために看護師をしながら副業にも挑戦中。趣味は家庭菜園とスポーツ観戦。
作画:まっふ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年4月)