居酒屋デート中に…
ある日、A男と居酒屋で食事をしていたときのこと。数日前に私の祖父母に、A男を婚約者として紹介したことを思い出し、「この間は緊張した?」と尋ねました。A男は、「そうだね。君のお祖父さんは経営者だしな」と笑顔。
すると突然、A男のスマホにメッセージが届きました。
「B子からだ」
「B子って、幼なじみの?」と私が確認すると、「うん。結婚前に紹介したいし、ここに来てもらうか」と、私の返事を待たず、A男はすぐに彼女を呼び出しました。
盛り上がるA男とB子
しばらくして、B子が到着。「こんばんはぁ~。あなたがA男の婚約者ね? ど~も~B子です!」とハイテンションであいさつをしてきました。
するとA男は私に向かって、「どうだ、B子はかわいいだろ? 自慢の幼なじみなんだ」と無邪気に言ったのです。
その発言にモヤモヤする私。B子は、「A男ったら~。本当のことだけど、婚約者がヤキモチを焼くじゃない!」とニヤニヤしています。
その後2人は、私がわからない中学時代の話で盛り上がり始めました。挙句B子は、「A男はやさしいから本心を言うのが苦手なの。あと、寂しがり屋だから毎日かまってあげて! 食事管理も頼むわよ」と、まるで恋人のよう。
そして、「あなたが忙しいときは、私がお世話してあげてもいいわ」とまで言い放ったのです。
A男の本心を暴露
1時間ほどすると、A男はトイレへ。するとB子は、待ってましたとばかり私に話しかけます。
「あんた、結婚願望が強いの? 結婚にがっつく女はキモいってA男が言っていたわよ。私、A男から全部聞いているの。彼、本当はもう少し独身をおう歌したいって。でも、あなたが急かすから結婚する羽目になったって文句を言っていたわ」
ちょうどそのタイミングでA男が戻ってきました。半信半疑の私が、「A男、実は結婚なんてしたくないって本当?」と尋ねると、彼は明らかに動揺し始めました。
速攻で祖父に電話
実は、数日前に祖父母に会ったとき、結婚祝いに祖父が経営する会社を譲り受けるという話がありました。それを聞いたA男はその場で、「僕、今すぐにでもお孫さんと結婚したいです!」と宣言していたのです。
しかし、動揺する彼の様子を見て、私はA男の本心がわかりました。そして、「止めろよ!」と焦る彼を無視し、祖父に電話をかけます。
「あぁ、お前か。ちょうどよかった、話したいことがあって」と言う祖父。
「偶然ね、私も話したいことがあったのよ」
私は電話をスピーカーモードにして、「私、A男との結婚を止めようと思って」と宣言。それを聞いてA男は泣きそうな顔に。さらに、祖父から衝撃のひと言が飛び出たのです。
「そりゃ良かった! ワシも結婚は反対しようと思っていたんだ」
祖父は続けて、「A男くんには借金があることがわかった。つい最近、幼なじみだという女性を口車に乗せて、借金の連帯保証人にしたとか」と説明したのです。
婚約が白紙になったA男は…
これにはB子も仰天。「結婚したら会社をもらうから、私は日陰の身だけどいっぱいお小遣いをくれるって言ったじゃない! だから保証人になったのよ!」と声を荒げます。
私は、挙動不審になったA男を横目に、「大丈夫よ。結婚も婚約も、会社の相続の話もすべて白紙に戻ったから」と伝えて電話を切りました。
「結婚が白紙になったら俺の借金はどうなるんだよ!!」と慌てるA男ですが、すべてが明らかになったことで、私はむしろスッキリした気持ちでした。
後日、私は婚約破棄になった経緯を会社の上司に報告。あっという間に、職場全体にA男の本性が知れ渡ることに。そして、A男は白い目で見られることが耐えられなくなり、会社を退職。B子とも借金の件で大喧嘩し、絶縁してしまったそうです。何度かA男から「復縁したい」との連絡が届きましたが、もちろん無視しました。
結婚する前にA男の本心がわかって、本当に良かったです。もっと人を見る目を養い、素敵な男性と結婚したいと思います。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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