注意するんじゃないの!?
Aちゃんの順番が来たので、私と娘、そして友人は遊具の傍で見守ることにしました。スタッフの人から、「遊具の中でお友だちを押さない」「滑るときは下に人がいないか見る」「危険な滑り方はしない」などの説明を受け、入場したAちゃん。とてもいい笑顔で、何度も滑って楽しんでいました。
入場した子どもたちの中には、小学校中学年くらいの男の子も。その男の子は、飛び跳ねながら階段を上がり、不安定な姿勢で滑る行動を繰り返していました。年齢が低い子たちの中には、男の子の動きで大きく揺れる遊具によってバランスを崩したり、男の子にぶつかって転んだりする子も。けがをする子はいませんでしたが、危ない行動でした。スタッフの人も声をかけるのですが、男の子は聞く耳を持ちません。すると、私たちの隣でスマホを向けていた父親が、「おい、B!」と男の子に声をかけました。てっきり注意するのかと思いきや、「次は前回りして滑ってみろよ!」とニヤニヤしながらBくんに伝えたのです。
私と友人がポカンとしていると、Bくんもニヤニヤしながらうなずき、また階段を勢いよく上がっていきました。滑り台の斜面の手前で、前転をしようとするBくん。しかし、バランスを崩し、直前に滑っていた子どもたちの背中に突っ込んでいきました。私と友人、そして同じ場所で見守っていた保護者たちが心配する中、父親は「どんくせえな! B!」と大笑いしています。スタッフの人がBくんと父親に「ルールを守らず危険な遊び方を続けるのであれば、退場していただくしかありません」と個別に話しかけても「はいはい、すみません」とヘラヘラと謝るだけの父親。
するとそこに、隣のブースから出てきた女性が「あの、何かありましたか?」と心配そうにスタッフに話しかけました。スタッフの人が事情を話すと、女性の表情は一変。Bくんの母親だったようで、2人に「大人が危ない遊び方を助長してどうするのよ! Bも! たくさん人がいるところでしていいことじゃないでしょう!」と叱りつけました。父親とBくんは驚きスタッフの人に「すみませんでした……」と謝ったのでした。母親は「けがした子とかいませんでしたか!? 本当に申し訳ありませんでした!」とスタッフの人に謝り、父親とBくんを連れて去っていきました。
エア遊具のような普段遊べない珍しい遊具では、子どもは夢中になって興奮しがちです。自分の子どもを集団での遊びに参加させるのなら、保護者は周りの子のことも気にかけることが大切だと改めて考えさせられました。
著者:坂井みさき/20代・主婦。絵本とお絵描きが好きな、1歳の自己主張強めな女の子を育てるママ。日々の楽しみは、娘を寝かしつけたあとで夫と甘いものを食べながらテレビを見ること。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年3月)
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