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「高学歴の私がいれば中卒は不要」高飛車な新卒社員と社長に「お局は辞めろ」と言われた結果

私は現在35歳の会社員です。家庭の事情で中学卒業後すぐに働き始めたため、勤続年数はもうすぐ20年。勤めているのは中小企業ですが、皆、仕事に情熱を持っていて活気がある職場です。ある日、普段は顔を出さない社長が若い女性のA子を「新人だ」と言って連れてきて、私を指導係に任命しました。

 

高学歴新人は高慢で…

ある日、何の前触れもなく職場に現れた新人・A子。有名大学卒のエリートだと社長直々に紹介されたかと思ったら……。

 

「私、つい普段から難しい言葉や英語を使ってしまうので、皆さん意味がわからなかったら遠慮なく聞いてくださいね!」と自信満々に語り、周囲の空気は一気に凍りつきました。

 

指導係に任命されたのは、まさかの私。正直に言って、「こんな面倒くさそうな人、指導したくないよ!」と思っていましたが、A子は「今日1日で全部覚えますので、ご心配なく」と、自信たっぷり。「超高学歴の私なら可能です!」と断言されても、現場のリアルはそう甘くありません。

 

会社や仕事の何たるかも未経験の新卒なのに、謙虚な気持ちはゼロのよう。私が心配していると……。

 

「ところで、先輩はどこの大学を卒業されたんですか?」と直球。私は「……中卒です」と答えるしかありませんでした。A子は「えぇ!?」と大仰天。「ど、どうして大卒の私が中卒の下で働かなきゃならないの?」と不満を爆発させたのです。

 

兄のラーメンが励み

帰宅した私は「も~、面倒なことになっちゃった!」と嘆き節。すると、兄がテーブルに手間暇かけて作った本格とんこつラーメンを置いてくれたのです。

 

実は兄は、SNSで話題のラーメン店の経営者。私が勤める会社の近所にも1店舗出店しています。「面倒な工程を乗り越えて絶品のラーメンが完成したんだ!」と胸を張る兄に、思わず笑みがこぼれました。

 

「職場に面倒な人が入ってきたんだけど、おいしそうなラーメンで悩みなんて吹っ飛んじゃったよ」と、わずかながら元気を取り戻しました。

 

それでも、今後職場で起こるであろう数々の面倒ごとを想像すると、気持ちは沈みます。ラーメンの湯気とともに安らぎを味わいながらも、心の奥底では「またあの子と会わなきゃいけないのか……」と憂うつに。兄との温かいひとときに支えられながら、私は翌日からの闘いに備えたのでした。

 

 

理不尽な解雇

翌日、私は「A子さん、基本の仕事内容をリスト化しました」と、丁寧に資料を渡したのですが……。あろうことかA子は、「気安く話しかけないでもらえます?」と一蹴。「中卒にできて私にできないことなんてありませんから」とまで言い放ち、職場の空気は最悪になりました。

 

「私は私のやり方で業務を進めます。低学歴お局の指導なんてムダ」という態度に、こちらの善意は通じませんでした。

 

そこへ社長が現れたのですが……。なんと社長まで、私を「お局」呼ばわりしたのです。

 

「A子くんの言う通り。君のように学歴が低いくせに社歴ばかり長いお局は不要だ」という暴言まで飛び出ました。必死に仕事を教えようとした私を否定し、A子の肩を持つ社長には、我慢の限界です。

 

私は「それなら、辞めさせていただきます!」と宣言しました。同僚や後輩たちは私を擁護し、これまでの功績や仕事ぶりを次々証言してくれたのですが……。社長とA子は「中卒は不要」と嘲笑をあらわに。もはやこの会社に居場所はないと悟り、荷物をまとめ始めた私。勝ち誇るA子の笑みに背を向けて、私は退職届を書き上げ、長年勤めた職場を後にしたのでした。

 

真実発覚とどんでん返し

数日後の夜……。ラーメン店で仕事をしているはずの兄から、突然動画が送られてきました。

 

「お局を追い出せてよかったわね、パパ。これで私がこの会社を牛耳ることができる。いずれは継がせてくれるんでしょ? 浮気相手の子だからってバカにしたやつらも見返してやる」

 

「そうだな。前からあの古参女は気に食わなかったのに、なぜか社内の評判が良くて、いずれは経営陣に加えろだの何だのと言われていたから、いなくなってせいせいしたよ」

 

写っていたのは、なんとA子と社長。兄が厨房に立つラーメン店で、周囲もはばからずこんな話をしていたのです。

 

社長の顔を知っていた兄は、入店したときからそれとなく様子を伺っていたのです。なんとA子は社長の隠し子だったのでした。

 

そう。社内では、ありがたいことに私を経営陣に推薦してくれる声が上がっていたのですが、それを阻止するため、社長はA子を送り込み、私を追い出す工作をしていたようでした。

 

その後…

しかし、その後、社長のもくろみは見事に裏目に出たのです。

 

同僚たちから聞いた話によると、数日以内に、社員全員が退職届を提出。慌てふためく社長のもとに電話は鳴り続けましたが、誰も出る人間はおらず、業務は完全に停止してしまったようです。

 

取引先からのクレームも止まらず、社長は「なぜだ~」と絶叫。唯一残ったA子は、まったく対応できずおろおろするばかりだったとか。「大卒」の肩書だけで何も覚えようとしなかったのだから当然です。

 

さらには、社内外に社長のワンマン体質が広まり、会社の評判はガタ落ち。

 

「全社員が辞めたのは、社長や娘に対する信頼がゼロだったからだね」とは兄の言葉。そう、社員たちは、学歴ではなく、日々一緒に働く中で感じた人間性と信頼、それに基づく功績によって結束していたのです。

 

一方の私は、退職後に一念発起して起業。なんと、前の会社の同僚や先輩後輩、取引先までもが一緒にビジネスをしようとついてきてくれました。期待に応えられるよう、これからも頑張ります。

 

--------------

学歴はその人の実力を表すほんの一部の指標でしかありません。特に社会に出て、企業で働く場合は意味をなさないことも。本当の功績や長年の貢献を顧みず、隠し子かわいさでベテラン社員を不当解雇した社長は、自業自得の結末を迎えましたね。

 

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

 

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    ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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