プリンセスが好きな息子に、義父が…
新幹線で数時間の距離に住んでいる義両親が、わが家へ遊びにきてくれたときのことです。息子がプリンセスのドレスを着て遊んでいると、義父が私に「男の子がプリンセスだなんて、おかしな話だな。男の子は男の子らしく育てないと、将来困るぞ」と言うのです。私はそのひと言に胸が痛みました。義父のような考え方があることは理解していたものの、息子のいる前で息子の好きなものを否定されると心が痛み、義父の価値観に反論したい気持ちでいっぱいに。
しかし、その瞬間、予想もしなかったことが起こりました。息子がにっこり笑って、義父に向かって「じいじ、プリンセスってね、すごく強いんだ! みんなを守ったり、悪い人と戦ったりするんだよ。男の子も女の子も、プリンセスみたいにみんな強くなれるんだよ!」と言ったのです。そのひと言を聞いて、義父はしばらく言葉を失いました。息子はさらに「じいじも、プリンセスみたいに強くなったら、もっとかっこよくなるんじゃない?」とひと言。義父は、息子の思いに心打たれたのか表情を変え、しばらく黙って考え込んだあとに「お前が好きなら、それはそれでいいのかもしれん」と言ってくれたのです。「ありがと、じいじ!」と息子は無邪気に笑い、再び遊び出しました。
義父の言葉にショックを受けた私でしたが、息子の純粋なひと言で義父の価値観に反論でき、ほっとしたと同時に、思わず胸が熱くなりました。これからも、好きなことを見つけて楽しむ息子を応援しようと心に決めた出来事です。
著者:川中あいこ/40代・ライター。マイペースな3歳の息子と、おてんばな1歳の娘を育てるママ。夫は帰宅時間が遅く、平日ほぼワンオペ。転勤族で、日本中のおいしい物が食べたいと思っている。老後はどこに住むか想像するのが好き。
作画:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年4月)
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