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若いママ友「昭和の話には付いていけません~」ガチ切れのアラフォーのママ友が気付いたこととは

私は38歳の兼業主婦で、結婚10年目の夫と4歳の娘との3人暮らしです。会社勤めをしながら家事・育児に励んでいます。毎日、幼稚園に通う娘を送り迎えするのは私の役目。いろいろな年代や環境のママさんたちともいいお付き合いができていたのですが……。

 

これがZ世代!?

ある日、同じ30代後半でキャリアウーマンのママ友A子さんと、道端でおしゃべりをしていると……。突然若い女性から声をかけられました。名前はB子さん。ちょっと派手な服装で、聞けば自分の娘が、うちの娘とA子さんの娘と同じ幼稚園に通っているというのです。

 

「B子さん、お若そうね。失礼だけれど今おいくつ?」と聞いたA子さんに、「私、23歳です!」と、くったくのない笑みで返してきました。

 

「ええっ!?」「私たちよりひと回り以上も下……!」。年齢を聞いて、私たちはビックリ。15歳も年下の子と、娘同士が同学年なんて! 昭和生まれの自分たちにとって、Z世代の母親が現れたことにショックです。とはいえ、B子さんの娘がすでにうちの子たちと仲良くなっているとわかり、良いママ友付き合いができればと思ったのです。

 

しかしB子さんは、年齢差がある私たちの話題についていけなかったのでしょう。「昭和の話に付いていけなくてごめんなさい」と不用意なひと言をもらしたのです。悪気はなさそうでしたが、ちょっと引っかかる言い方ではありました。

 

仕事だからとB子さんが立ち去った後、「悪かったわね、昭和のおばさんで!」と怒りをあらわにするA子さんをなだめた私ですが、ジェネレーションギャップはたしかに存在していました。

 

知られざる姿…

数日後、私は偶然、コンビニでアルバイト中のB子さんに再会しました。満面の笑みで「やっほー」と手を振るB子さん。話をしてみると、実は彼女はシングルマザーでした。昼は運送会社で事務仕事をし、夜はコンビニ店員をしながら子どもを育てているというのです。

 

さらに翌週。朝早くに交通整理のボランティアをしているB子さんを目撃し、私はその几帳面で真面目な姿に驚かされました。その上、別の機会には町の清掃活動ボランティアまでしているようでした。

 

「若いのに、そんなに頑張っているの? 仕事だけじゃなく、ボランティアも……」と言うと、「いや若いとか関係あります?」と笑いながら返すB子さん。「私は、自分ができることをしているだけ。大変なこともあるけど、誰かの役に立てるのはうれしいし、楽しいですよ♪」

 

私は、この若いシンママのB子さんが、人一倍努力をし、地域に貢献しようとしていることを知り、彼女を見直したのです。

 

 

思い切って計画

ある晩、夕食後に娘が神妙な面持ちでやって来て、「ママ、ちょっと相談があるの」と言うのです。その内容は、なんとB子さんのこと。私は娘の話を聞いて、とあることを決意しました。

 

後日、仲の良いママ友たちとランチ会を開くことに。場所は街中のカフェです。仕事で忙しいA子さんも今日は代休で出席とのことだったので、計画を実行するなら今、と私は実行に移りました。

 

「全員そろったわよね?」というA子さんに、「待って、もうひとり来るから」と私。皆、不思議そうな顔をしています。「実は、B子さんもお呼びしているの」

 

それを聞いたA子さんは、「えぇ~、あの子が来るの? 昭和をバカにしたくせに、話なんか合わないじゃない!」と不満気。しかし私は、「今日はそのB子さんのために開いた会なの」と静かに告げました。

 

「今日はあの子を皆でねぎらおうって思って。来たらわかるから!」

 

「どういうこと?」

 

意外な展開に!

やがて、少し遅れてB子さんがカフェに到着。席についた途端、微妙な雰囲気のA子さんに深々と頭を下げたのです。

 

「A子さん、この前はごめんなさい! 年上の方に失礼なことを言っていたのに、気付いていなくって。私、高校中退で、頭も悪くて礼儀や言葉づかいがなっていなくて……」と話し始めました。

 

B子さんは、小さいころに母親と極貧生活を送りながらも、地域の人々の善意に支えられて育ったのだとか。高校を中退して母を支えるために働き始め、若くして結婚と出産、そして離婚。怒涛の日々の中で、恩返しをすべく今は自分が地域ボランティアに励んでいるということです。

 

「ママ友付き合いも初めてで……。皆さんとの関わり方がわからなくて、でも話に入りたくて」という姿に、A子さんも表情を和らげました。

 

そう、B子さんの見た目や年齢で偏見を抱き、たったひと言の言葉じりを取って敬遠しようとしていたのは私たちのほうだったのです。

 

さらなるサプラ~イズ

ちょうどそのとき。「ママ! おめでとう!」

 

B子さんの娘が店内に登場。両手にはケーキを持ち、私たちの子どもたちと一緒に現れました。実は今日は、彼女の誕生日。先日うちの娘が相談してきたのは、B子さんの娘がママの誕生日祝いをしたいけれど、どうすればいいかわからない、という悩みだったのです。

 

そこで私が、このカフェでのサプライズパーティーを企画したというわけです。「B子さん、今日はあなたのこと、よくわかったわ。たくさん苦労もされているみたいだけれど、いつも明るくて努力家。ひと回り以上年は離れているけど、私はあなたのことを尊敬します」

 

A子さんも笑顔で言いました。「そうね。私もあなたを見習って仕事も育児も頑張るわ。これから仲良くしましょうね! どうぞよろしく。お誕生日おめでとう♪」

 

「皆さん……。ありがとうございます、こちらこそです!」と、感激で目に涙をためたB子さんが頭を下げると、全員が温かい拍手を送りました。

 

サプライズは大成功。かけがえのないママ友がひとり増えて、私たちもうれしいです。

 

--------------

昭和でも令和でもママはママ。ジェネレーションギャップに戸惑うことがあっても、歩み寄れば、世代を超えて心は通じるのですね。誰もが一生懸命頑張っていることを互いに理解できれば、毎日の育児や生活でも支え合っていけるのに違いありません。

 

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

 

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