口唇口蓋裂の専門の病院から出産した産院に戻り、事の詳細を説明しました。
泣いてボロボロだった私を気づかって、哺乳を補助する器具「ホッツ」の代用品の事情も汲んでくれた病院のスタッフさんが休むように言ってくれました。
やさしい心づかいに少し落ち着き、娘を預けて横になろうとしました。
ですが……。
到底忘れられない専門病院での娘の様子は、産後間もない情緒不安定な私にはあまりにもショックで……。
休もうと意識すればするほど自分を責め、娘に対して申し訳ないという気持ちに苛まれるばかりでした。
ひとしきり泣きじゃくったところで、だんだん冷静になってきた私はあることにようやく気づきました。
今一番私がやらなくてはいけないことは何か。
泣きじゃくる先になにがあるのか。
娘にとって本当に必要なこと、
それは……。
「この子を力強く支えて守っていくんだ」
生まれたときに一緒に治していこうと決めた決意を思い出し、私は自分を奮い立たせることができました。