この家は会社じゃない
私は、夫の自分本位な『妻の教育論』を聞いてうんざりしていました。
「あなたは、夫として、父親としての責任放棄を正当化しているだけ」
みゆきさんは、心の中に秘めていた思いを話し始めます。シュンさんが家庭を会社に例え、夫婦の関係を上司・部下に例えることが大きらいだったと吐露。
そんなのおかしいと言い返したくても、シュンさんから怒られることで、自信をなくして、余裕がなくなり、自分が悪いと思い込むようになったと打ち明けます。
「だけど、そうじゃないって気が付いたの!」
みゆきさんは、今ならはっきり言えると呟き、「この家は会社じゃない! 私はあなたの部下じゃない!」と涙ながらに訴えるのでした。
家庭の形、夫婦の形は千差万別。他人が容易に口を出せる部分ではありませんが、夫婦の関係性は、どちらか一方が優位な上下関係ではなく、対等に接することができる関係であるべきだということは確かです。価値観の違う者同士が人生を共にするためには、お互いの意見を尊重することが何よりも大切なことなのではないでしょうか。
シュンさんにはまず、みゆきさんがどんな関係を望んでいたのか、そのことを理解することから始めてほしいものです。
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