式直前に上司から電話。驚きの言葉が
電話の向こうで上司が口にしたのは、驚きの内容でした。なんと「今から商談に行ってほしい」と言うのです。今日は僕の結婚式であり、まもなく挙式が始まる時間です。
この上司にはもちろん招待状を出していて欠席の連絡をもらっていたので、僕が結婚式の日であることは上司も知っているはずなのですが……。
驚きと戸惑いの中、さすがに当日に言われても無理であることを伝えました。すると上司からは「当日の準備や片付けなんて、そんなの嫁の仕事だろ? ●●社は大事な取引先なんだ。嫁にやらせて商談に行きなさい」と信じられない言葉が。
もともと無理を言うタイプの上司ではありましたが、まさかここまで無理を言う人だとは思わず、僕は言葉を失ってしまいました。
隣で聞いていた妻が…
すると、僕と上司が電話をしている姿を見た妻がそっと僕のスマホを受け取り……。彼女は落ち着いた様子で名乗りました。妻が会社名と名前を口にすると、電話先の上司からは驚いたような声が。
実は、上司が口にしていた企業とは、妻が勤める会社。妻の父が社長であり、妻は父の元で働いているのです。僕と妻は仕事を通して出会い、交際、結婚に至りました。妻の名前は結婚式の招待状にも記載していましたが、上司はちゃんと確認していなかったようです。
電話口でも、上司の明らかな動揺が伝わってきました。
そして妻が、休日であること、会社の同僚たちを結婚式に招待しているので商談はないはずだとキッパリ伝えると……。焦った様子で「商談は月曜になっていたみたいだ」と上司。上司曰く、「メールを確認していなかった」とのことでした。
そして上司は慌てたように一方的に電話を切ったと言います。その後、妻側の会社の方にも確認してもらうと、「もともと商談は月曜の予定であったこと」がわかりました。
結婚式前のまさかのドタバタだったものの、その後は、無事お互いの会社の同僚たちにも祝われ、結婚式をおこなうことができました。
上司の嫌がらせだった
後に、僕は同じ会社で働く先輩に、結婚式当日にこのようなことがあったと話しました。すると先輩は「あの上司は以前も部下に無理を言い、辞めさせたことがある」ということを教えてくれました。どうやら上司は自分よりも優れた人材が許せないタイプのよう。直近で僕は社内で表彰されていました。先輩曰く「上司はそのことを妬んだのだろう」とのこと。
その後も上司からは「嫌がらせだろうな」とも思えることが続きましたが、僕だけでなく他の社員にもおこなっていたほか、取引先の気に入らない担当者にも地味な嫌がらせをしていたようです。その話が社長に行き、上司は降格と部署異動を命じられていました。ただ、本人的には納得できない人事異動だったのか、彼はそのまま自ら退職。
結婚式当日の出来事は本当に驚かされましたが、その後、上司の言動が社内でも問題視されるようになり、最終的には退職へとつながりました。結果的に、職場の空気は大きく変わり、今ではみんなが働きやすい環境になっています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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