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40代、1人カラオケで痛感した「声の老化」 声枯れ解消のリハビリとは【体験談】

40代後半の私。20代のころ、十八番だった浜崎あゆみさんの歌をカラオケで久しぶりに歌ったら、高い音域の声が思うように出せず、ショックを受けました。それ以外にも、最近、風邪をひいていないのにたんが絡んだり、食事中や会話中にむせたりするもこともあり、「これって、声の老化?」と不安な気持ちになりました。そこで、思い切って声の専門外来を初めて受診。「声のリハビリ」を始めた体験を紹介します。

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師高島雅之先生

日本耳鼻咽喉科学会専門医、日本睡眠学会専門医。金沢医科大学医学部卒業。金沢医科大学耳鼻咽喉科で講師を務めたのち、2006年に開院。「病気の状態や経過について可能な範囲でわかりやすく説明する」ことをモットーに地域医療に従事。『宇都宮睡眠呼吸センター』を併設し睡眠医療にも携わる。
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出なくなった高い声 原因は「声帯の衰え」

息子が中学生になり、部活動で忙しく、帰りが夕食の間際になることも増え、母親の私には隙間時間ができるようになりました。そこで先日、家事が一段落した後、近所のカラオケ店で「1人カラオケ」をしてきました。

 

20代のころ、十八番だった浜崎あゆみさんの歌を、「好きなだけ、気持ち良く歌うぞ!」と思っていたのですが、高い音域の声がかすれて出ない! 無理をして1時間ほど頑張って歌い続けていたら、あっという間に声が枯れてしまったのです。

 

久しぶりのカラオケで頭をよぎった言葉、それは「声の老化」。そういえば、最近、普段の会話や携帯電話での通話中も、相手に「声が聞き取りづらい」と言われたり、風邪をひいているわけでもないのにたんが絡まったりすることもあったため、心配になって耳鼻咽喉科を受診。ところが、結果は「異常なし」。

 

それでも不安は拭い切れず、思い切って「声の専門外来」を受診してみたのです。すると、医師から指摘されたのが「加齢による声帯の衰え」。「衰え」という言葉を受け入れがたい思いもありましたが、若々しい高音域の声を取り戻すべく、声のリハビリに初挑戦することを決意しました。

 

鼻カメラで確認 声帯のむくみと筋肉の衰え

声の専門外来の医師によると、更年期になると女性ホルモンが低下することにより、声帯がむくんで太くなり、声がかすれたり、低くなったりすることがあるそうです。普段、立ちっぱなしの満員電車で足がむくんだり、お酒を飲んだ日の翌朝に顔がむくんだりする自覚はありましたが、声帯までむくむなんて、ちょっと驚きでした。

 

診察では鼻カメラ(内視鏡)で自分の声帯の様子をモニターで確認。初めて見る自分の声帯。「あー」と声を出すたびに震えたり、閉じたり、開いたり。見つめていると何だか「私の知らないところで、頑張っていたんだね、声帯さん!」と、これまでの労をねぎらいたい気分になってきました。

 

そんな私の愛しい声帯は、医師によると、「むくんで、筋力が低下しているようだ」とのこと。え!? 声帯に筋力!? 腹筋や足の筋力は意識していたけれど、声帯の筋力を意識するのは初めて。「むくんで、太くなっている状態をそのままにはしておけない!」、そして「これまでほったらかしにしてごめんね! これからは大事にするよ!」と、自分の声帯を慈しみながら、診察後、初めての「声のリハビリ」をスタートさせたのです。

 

 

朝晩5分 ブローイング発声で声帯を鍛える

言語聴覚士の指導のもと、実践したのは「ブローイング発声」というリハビリ。「ブローイング発声」とは、水を入れた500mlのペットボトルにストローを挿し、そのストローをくわえながら、「うー」と声を出して、水をぶくぶくと泡立たせるというもの。

 

私の場合は、ラクに出せる高さの声とそれよりも少し高い音域(無理をしない程度)の声で、5秒間×5回ずつおこなうよう指導されました。これで声帯を震わせて鍛えるのだそうです。所要時間は朝晩5分間ほど。リハビリ専用の器具が必要なわけでもなく、汗だくになって運動するわけでもなく、本当に手軽です。

 

この日以降、「これなら毎日続けられそう」という最初の印象が一度も変化することなく、リハビリを続けること、約2週間。声のリハビリを知る以前よりも、高い音域の声が出しやすくなり、普段の会話でもスムーズに声が出やすくなったと実感しています。思った通りの声が出ると、何だか気持ちも晴れやかに過ごせるような気がします。

 

まとめ

久しぶりのカラオケをきっかけに得た「更年期による声の悩みは加齢とともに誰にでも起こり得る」という気付き。私の場合は、「声」の不調を「このくらいは平気」と我慢せず、専門家に相談して、リハビリなどの適切なケアを取り入れたことが、今の自分の「体」と「心」にきちんと耳を傾けるきっかけになったと感じています。

 

年齢を理由にいろいろなことを諦めたり、我慢するのではなく、これからも朝晩5分の声のリハビリを続け、また「1人カラオケ」で、浜崎あゆみさんの歌に挑戦しようと思います!

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

著者:長谷川ミキ/40代女性。甘党で辛党。夫と一人息子(中2)、実母の4人暮らし。趣味はカラオケ、美容、ドラマ鑑賞

イラスト/マメ美

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年5月)

 

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