義母「話す必要がない」住宅ローン完済後から急に私を無視→もう用済み？話す必要ありそうですけど…？

ローン完済の報告をすると義母は、予想に反して喜んでくれました。そして、めずらしく私を褒めてくれたのです。思いもしなかった出来事に、私はうれしくなり、思わず秘密の話までしてしまったほどです。

 

偶然、知ってしまったのですが、実は、夫は私に内緒で旅館を予約していました。それも、露天風呂付きの、いいお部屋。きっとローン完済のお祝いでしょう。

 

しかし、それを義母に打ち明けると、「知っているわよ」と言われました。その旅館は義母がお願いして、夫に予約を取ってもらったそう。それを聞いてがっかりした私に、義母は「私がいたわってあげるから楽しみにしていなさい」と言ったのです。

 

そう聞いて、またうれしくなった私。旅行がとても楽しみになりました。

しかし、そんな喜びもつかの間。義母から突然、無視されるようになった私。そして、無視はなんと1カ月以上も続きました。義父が家にいれば義母からの仕打ちは落ち着くのですが、このとき、義父は海外へ長期出張中で家にいなかったため、本当に地獄でした。

 

旅行は義父の帰国日の週末に予定されています。そんな旅行を数日後に控えたある日、私が仕事を終えて帰宅すると、テーブルの上に離婚届が用意されていたのです。ローンを完済して以降、無視されるようになったので、きっとこの離婚は、ずいぶん前から計画されていたのだろう……そう感じました。

 

初めは平気でしたが1カ月以上も無視されると、さすがにメンタルにきます。私は、義母の望み通り、離婚届にサイン。抵抗する気持ちはもうありませんでした。

 

ずっと私を無視していた義母でしたが、思い通りの結果になるとわかったとたん、おしゃべりに。「ずっとあなたを追い出したかったけど、息子ひとりにローンを払わせるのはかわいそうだから、仕方なくあなたを居候させていたのよ」と言われたのです。

 

ようやく話をしてくれるようになったので、この家のことについても話さなければならないと思い、最後に義母と話をすることにした私。

 

「住宅ローンを完済してからずっと私を無視していましたね」
私がそう聞くと義母は……。

「だって話す必要がないもの。あなたにもう用はないから出ていって」
そう言ったあと、もう不出来でかわいげのない私と生活するのは我慢の限界だそうで、さっさと離婚届を出して、今日中に家を出ていけと言われました。
 

「話す必要ありそうですが……？」

義母は知らなかったのです。この家の持ち主は私だということを、住宅ローンを誰が支払っていたのかということを。初めは夫の名義でローンを組もうとしましたが、夫の収入ではローンを組めなかったのです。

 

そこで私の個人名義でローンを組むことになり、頭金を私の独身時代の貯金から支払いました。その後の支払いは、私と夫のお給料から支払いたいと思っていましたが、夫の収入があまり多くないことと、義母のワガママによる出費がかさむせいで、結局、月々の返済もずっと私の独身時代の貯金から支払っていました。

 

薄々、自分が追い出されるのではないかと感じていた私は、こっそり動いて、家の査定も済ませていました。1カ月以上も無視されていたため内密に動くのは簡単でした。

「は？」
事実を知り、焦った義母は、「どういうこと？ 説明しなさい！ 離婚届はまだ出さないでちょうだい！」と言い出しました。しかし、私はもう役所の前。残念でした。

 

実は、夫は不倫をしています。義母に無視されている間にその事実にも気づいた私は、折を見て離婚することを考えていました。ちょうどいいタイミングで離婚届をもらえて、ラッキーでした。

 

不倫を疑い始めたきっかけは、義母が夫にお願いしたという旅館の予約でした。無視されるようになり、旅行に私は含まれていないのかもと思い、夫のパソコンの履歴をみたところ、2名1室が2部屋、予約されていました。義両親の1部屋と、私たち夫婦の1部屋、そう思いましたが……。

 

旅館への特記事項の箇所に、『バースデーケーキ希望。名前：Aちゃん』と、知らない女性の名前が記されていたのです。もちろん私の誕生日が近いわけでもありません。

 

それに、ローン完済後の夫の行動も怪しかったのです。義母が私を無視し始めると、夫も私とほとんど話さなくなり、ときどき家にも帰ってこない日がありました。不倫を疑った私は探偵に調査を依頼。すると、すぐに不倫の証拠が出てきました。そして、義母もグルだった知ったのです。

 

夫はすでにAちゃんを義母に紹介していたのか、探偵の調査書には、Aちゃんと義母が仲良さそうに2人で食事している写真もありました。

 

すべてを私が伝えると、義母は、「みんなで話し合いましょう？ ね？」と説得しようとしてきましたが、出ていけと言ったのは義母。それにサイン済みの離婚届が置かれていたということは、夫も離婚に同意しているということ。私は義母を無視して、離婚届を出しました。

義母は謝罪の言葉を並べたて、「10年も夫婦だったのに、そんなに簡単に息子と別れるのか」と言ってきます。しかし、ローンを10年で繰り上げ完済してあげたのに、夫は不倫。義母は夫の不倫を容認し、私を追い出したのです。私に別れる以外の選択肢はありません。

 

「離婚届を出した。家も売る」と私が連絡を入れると、「そうか」とだけ返事をした夫。そもそも夫は不倫相手のAちゃんと一緒になるため、義母に勧められた私との離婚話に乗ったそう。2人で新生活を始めるため二世帯住宅も不要。「母さんには父さんがいるし、また2人で生活してもらう」と言っていました。

 

夫の言葉を義母に伝えると、今度は私にお金を無心してきたのです。財産分与をするのだから、家を売ったお金の半分をよこせと言います。何を言っているのか……すべて私の独身時代の貯金で建った家です。分与する必要がありません。仮に私たちが財産を分与しても、それは夫のお金で義母のお金でもないのに……。

 

義父はまだまだ現役で働いています。義母と2人なら十分暮らしていけると思うのですが、今まで同居していたことで家賃も生活費もかかっていなかったため、義母は義父のお金を自由に使っていました。きっとそれができなくなるのが嫌なのでしょう。

 

義母がごねたせいで嫌になったのか夫は、4名で予約していた旅行も義両親の2名分をキャンセルし、Aちゃんと2人で出かけたようでした。

 

この後、私は弁護士を頼り、夫に不倫の慰謝料を請求。家のこともお金のこともきれいさっぱり整理しました。後に義父から聞いた話では、義母はかつての自由な暮らしとは打って変わってつつましい生活を余儀なくされ、いつも何かに不満を漏らしているとのことです。夫とはもう連絡を取っていないようで、どこで何をしているのかわからないのだとか。

 

私は、無事に慰謝料を受け取れて、今は自分の人生を楽しんでいます。

 

◇ ◇ ◇

 

家族を思って、家族のために我慢を重ねていたのに、夫から裏切られていたとは……知ったときはショックも大きかったことでしょう。しかし、夫婦のお金の事情を知らなかった義母には、自業自得の結果が待っていました。助け合い、支え合うのが家族です。自分の欲望のために利用しようだなんて考えることすら許されません。親しき仲にも礼儀ありと言いますが、支えられているということを忘れず、日頃から感謝を伝えていきたいものですね。

 

【取材時期：2025年6月】
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。