
ケガをしてからでは遅い!
鉄棒の上に乗ろうとする行為は、もし落ちたら大ケガにつながりかねません。周囲に保護者らしき人も見当たらず、園の先生も近くにいなかったため、私は男の子のそばまで行き、「危ないから鉄棒には登らないようにしようね」と声をかけました。
すると、男の子は素直に「ごめんなさい」と鉄棒から降りてくれ、ホッとしたのですが……。
怒鳴られて、あぜん…
そのとき突然、60代後半くらいの男性が近づいてきて、「俺がちゃんと見ていたんだ! 上から物を言うなんて何様だ!」と、周囲の人も振り向くほどの大声で怒鳴ってきたのです。私は予想外の展開に、驚き固まってしまいました。
話しぶりから、その男性は男の子のおじいちゃんのようでした。「見ていた」と言いますが、実際には3メートルほど離れた場所からやってきたので、もし何かあったら、とても間に合わないのでは……とモヤモヤ。
慌てて駆けつけたのは!?
私が困惑していると、今度は女性が慌てて駆け寄ってきました。そして、怒りながら状況を説明する男性に向かって、「じいちゃんが悪い!」と一喝したのです。
その女性は男の子のお母さんで、私が注意の声かけをしたことについて、「大きなケガをする前に言ってくれて助かりました」と感謝の言葉をかけてくれました。
聞けば、お母さんは下の子の親子競技に参加するため、上の子のことをおじいちゃんに任せていたそう。「自信満々に『俺が見ている』と言っていたけど、まさか本当に“見ているだけ”とは思っていなかった……」と、落胆していました。
私は誤解が解けて安心し、その後は自分の子どもの競技に集中できました。良かれと思って声をかけたのですが、まさか怒鳴られることになるとは……。しかし、声をかける前に保護者の方を探す、園の先生に相談するなど、トラブルを避ける工夫も必要だったかもしれないと振り返った出来事でした。
著者:秋本かなこ/30代女性。2019年生まれと2021年生まれの兄弟のママ。元気な兄弟とパワフルな毎日を過ごしている。
作画:キヨ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年6月)