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「看病だるいし離婚な!」私が難病だと聞いて見捨てる夫→絶望して実家に帰ったら…夫が死んじゃう!?

私がプロポーズしてもらったとき、夫はフリーターでした。定職についていないので将来に不安はありましたが、仕事を頑張る私を支えたいと言ってくれたため、結婚を決めました。

私は仕事が大好きなので、支えたいと言ってくれた夫の気持ちがうれしかったのですが、月日が経つにつれ、夫は変わっていき……。

結婚から3年が経った今、夫もバイトをしているので、大変なのはわかるのですが、最近は家事のほとんどを私がしています。私のほうが仕事が大変だと言いませんが、共働きなので家事はちゃんと分担したい……そう思った私は、夫に相談し家事のルールを作りました。

 

初めは「わかった!」と、やる気のある返事をしてくれた夫ですが、ホッとしたのもつかの間、1カ月も経たず元の状態に戻ってしまってガッカリ。それどころか、「生活費が足りない!」と追加のお金を要求してくるようになって……。

 

憧れの仲良し兄夫婦

そんな夫がいる家に帰るのがだんだんと嫌になってしまった私。最近は、夕飯を兄夫婦が経営する飲食店で済ませる日が多くなりました。

 

私は、夫婦の危機を真剣に相談するのですが、兄は大好きな陸上大会の放送に夢中で、私の話は上の空。それを、義姉が「こらこらこら……」と注意して、兄が「え〜? なに〜?」と返事をして、ほほ笑ましい夫婦なのです。

 

私は、やさしい義姉のことが本当に大好き。お店の経営があまりうまくいっていなかったころから、兄のことを支えてきてくれた義姉。兄を見捨てることなく、結婚当初からずっとおしどり夫婦。私は支え合う2人の姿に憧れて、結婚を決めたと言っても過言ではありません。それなのに私たち夫婦は……。

 

夫としっかり向き合って話をしよう。そう思って家に帰った私。夫に「話がある」と声をかけたタイミングで、兄から電話がかかってきました。夫に断って電話に出ると、兄はお店で見ていた陸上大会の結果を聞かせてきたのです。

 

私も兄も学生時代に陸上をやっていたので、放送の結果に興奮する気持ちも、経験者と感想を言い合いたい気持ちもわかります。しかし、今は夫と話すことを優先したかったので、私は兄の話を適当に切り上げることに。

 

応援していた選手が、ライバル選手に僅差で負けてしまったと、悔しがる兄に私は「そうね」「何秒の世界だからね」「絶望的ね」「最後まで希望は持つべきだよね」と相槌を打ち、話を聞き終えました。

 

兄からの電話を切り、私が夫のほうを向くと……。

 

壮大な勘違いがきっかけで夫の本性が…

夫は、真剣な表情をして「病気なの?」と尋ねてきました。夫が意味不明なことを言い出したので、私はあ然。キョトンとしていると、夫が「難病なの? 絶望的なの?」と続けてきたため、私は夫が勘違いしていると察しました。

 

兄への相槌を聞いていた夫は、「絶望的」「最後まで」などの言葉も相まって、「何秒」を「難病」と勘違いしたようです。最近の私は仕事がとても忙しく、疲れを訴えることが多かったので、悪い想像を膨らませたのかもしれません。

 

すぐに訂正しようと思ったのですが、少し夫を試したくなってしまった私。これをきっかけに、私を支えたいという気持ちを思い出してくれたら……なんて思ってしまったのです。

 

「お兄ちゃんはショックで泣いてたけど、支えるから諦めないで頑張ろうって言ってくれた。あなたも応援してくれるよね? 支えてくれるよね?」と聞くと、なんと夫は「へー大変だな。本当に難病なのか。そんじゃ、実家で闘病頑張れよ!」と言ったのです。

 

思いもよらぬ夫からの返答に、私はあ然。夫が「支えるよ」と言ってくれれば「なんてね、うそだよ〜! どこも悪くないよ!」と、すぐにネタばらしをするつもりだったのですが、私が難病だとわかったとたん、夫はあっさり私を見捨てたのです。

 

その後も、夫のひどい言動は続き「看病なんてだるいし、離婚だな! ちぇ、お前の稼ぎをあてにしてたのにな〜。仕事辞めることになるよな? 無職の病人はきついわ!」と言われ、私は耳を疑いました。

 

最近、夫は私のことを口うるさく思っていたようで、ちょうどいい機会だから離婚しようと言います。今まで家事をせず、いつまでも定職につかない夫にずっと我慢してきましたが、もう限界。こんな冷酷な人とはもう、やっていけないとはっきりしたので、私は実家に帰ることにしました。

 

「生きていけない!」と泣きつく夫…

私が家を出て数日が経ったある日、兄の店で談笑をしていると突然、夫が怒鳴り込んできました。私に会いに実家に行ったところ、私は難病ではないと知ったと言います。

 

「うそだったのか! 俺を騙したのか!」と私を責める夫に、兄が事情を説明。あの日、私と兄は電話で陸上の話をしており、私の兄に対する相槌だけを聞いた夫は「何秒」を「難病」と勘違いしてしまったと、夫はようやく知ったのです。

 

ただの勘違いだったとわかった夫は、ホッとした表情を見せ、「これでまた一緒に暮らせるな!」とうれしそうに笑いました。しかし、私の意思は変わりません。私の中で離婚は決定事項なのです。

 

夫の狙いが私のお金だということも、お見通しです。私が家を出て行って数日が経ち、夫はこの先の自分の生活費や家の家賃など、お金が心配になり、私に会うため慌てて実家に行っただけ。私は夫に送るために用意していた離婚届を、その場で夫に突きつけ、サインを求めました。

 

私が戻らないとわかり、ショックを受けた夫でしたが、一瞬で立ち直り「わかった! 離婚はOKだから、しばらくの家賃とか公共料金とかだけ頼む! 俺、貯金ないし生きていけない! お前に見捨てられたら死んじゃう!」と頼み込んできたのです。

 

私を簡単に見捨てた人のためになぜ私がお金を出さなければいけないのでしょう……あきれて言葉を失いました。私の意思が固いこと、そして兄夫婦が証人としてその場にいたことから、夫も観念し、最終的には不満を言いながらも離婚届にサイン。

 

その後すぐに私は、離婚届を役所に提出しました。生きていけないと言っていましたが、真面目に働けない夫は義両親からも見放されてしまったようで、どこかで今日の食べ物に困るような生活を送っているかもしれません。

 

一方、私は実家に戻り少しの間ゆっくり過ごし、今は自由気ままなひとり暮らしを楽しんでいます。兄の店にも相変わらず足繁く通っています。私も素敵なパートナーを見つけ、いつか憧れの兄夫婦のようになれたらいいなと思っています。

 

◇ ◇ ◇

 

「支える」という言葉の真価は、順風満帆なときではなく、逆境のときにこそ問われるものかもしれません。勘違いが暴いたのは、夫の妻に対する思いやりではなく身勝手な本音でした。夫の本音を知ったときのショックは大きかったと思いますが、離れることができたのはよかったのではないでしょうか。憧れの兄夫婦のような支え合える素敵なパートナーと巡り会えるといいですね。

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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