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「葬儀終わったら出てけ」義母の介護を私に丸投げしていた夫→勘違いに苦笑…事実を告げると顔面蒼白に

夫は、何かにつけて「俺は大黒柱だ」と言っていつも偉そうにしています。私は義母の介護をするため、好きだった仕事を辞めたのに「家事も介護も嫁の仕事だ」と言って、夫からは何の感謝もされません。

それどころか「お前が仕事を辞めたのは自分のせいだろ。お前が仕事と家のことを両立できないから、俺が養ってやっている」と言ってきます。

夫が少しでも手を貸してくれれば、私も仕事は続けられていたかもしれないのに……。

夫は、義母の介護を私に丸投げなのです。一切協力しない夫には、もう何も期待していません。

 

ある日、二日酔いで昼まで寝ていた夫は、食事の支度をしろと外出中の私に連絡してきました。ごはんも炊けているし、おかずは冷蔵庫に入れてあります。自分で出して食べてほしいと伝えましたが、夫は「お前の仕事だろ」と拒否。そして、最近私がやたらと生意気になったとブツブツ言われました。

 

さらに夫は「自分の立場をわかっているのか? 俺はいつでもお前のことは捨てられるんだからな」と脅してきます。「私を捨てたら、誰がお義母さんの介護をするの?」そう尋ねると、夫は私が通いでやればいいと言います。

 

離婚してからも私に義母の介護を押し付けるだなんて……私が介護を放棄したら、義母がひどいことになる、義母がどうなってもいいのかと問われ、あ然としました。

 

絶対に自分は介護をしないと決めている夫。仕事をやめて義母の介護に専念しているとはいえ、やはり私ひとりでは大変。義母に施設に入ってもらうことも考えたいと夫に相談したこともありましたが、しかしそれは、お金の無駄だと一蹴されました。

 

危険な状態の義母を放置して出かける夫

そんな介護生活を十数年続け、ついに主治医から「そろそろ覚悟をしておいたほうがいい」と言われました。それを夫に伝えると、何の動揺も見せず、煩わしいとさえ思っているような態度で、「いちいち報告しなくていい」と言った夫。

 

そして、いよいよ義母が危険な状態と伝えたある日、夫は長期の出張に出かけてしまったのです。「亡くなったら連絡しろ」と私に告げ、義母の顔も見ず、最期も看取らなくていいと言って家を出ていきました。若いころ借金を肩代わりしてもらった恩なんて、もうすっかり忘れてしまったのでしょう。

 

さらに、その後も夫の恩知らずな言動は続きました。義母が亡くなったら、私と離婚するそうです。「離婚したくないと言っても無理やり追い出すから、覚悟を決めておけ」と言われました。

 

そう言って出張に出かけた3週間後、出張先から、意気揚々と連絡してきた夫。親戚の人から、義母のことを聞いたそうで……。

 

「母さんの介護ご苦労さん!」
「捨てられるって分かっていて最期まで健気だな」
「葬儀が終わったら出てけよ?」

信じられない言葉の数々。何かを言い返す気にもなりません。
 

「なに勘違いしてんの?」
まるで義母が亡くなったかのような言いようですが、義母は生きています。実は、引っ越し作業をしている最中に、ちょうど親戚の人が家に来たのです。その人物とは、たまにお金の無心にやってくる叔父。

 

今回もお金を無心してきて、義母はどこにいるのだとしつこいので私は「お義母さんは旅立ちました」と叔父に伝えたのです。どこに旅立ったかは、伝えてませんが……。

 

義母の決意

義母は今、老人ホームにいます。夫は頼んでも義母と話そうとしないため、義母に頼まれ私は夫に「義母が危険な状態だ」と伝えました。老人ホームに入所する前に無理やり2人が話せる時間を作ったのですが、夫は義母の顔を見ることすらせず……。義母はあのとき、完全に夫を見限りました。

 

これ以上、私に迷惑をかけたくないと言って、自分でお金を払って老人ホームに入所した義母。確かにひとりで介護するのが大変なこともありますが、私は迷惑だなんて思っていませんでした。しかし、義母の意志は固かったので私は義母の意思を尊重することにしたのです。

 

すべてを伝えると、夫は自分がもらえる遺産を減らされたと激怒。そして夫は怒りに任せ、そのまま私に離婚を宣告。私は喜んで受け入れました。荷造りをしていたときに、記入済みの離婚届を見つけたため、それに記入してすぐ出すと告げた私。

 

すると夫は、「無職のおばさんが夫に捨てられて、これからどうするんだ」と嫌みっぽく心配して見せます。私が「記入済みの離婚届を用意しておくほど、私と別れたかったのだから、どうしようと関係ないでしょ?」と言い返すと、夫はだんまり。

 

私は長年、義母の介護をしてきたので、どうせなら介護士の資格を取得しようと思い立ち、ずっと勉強していました。無事に資格も取れたので、これからはその道で働くことを考えてみようと思います。無駄遣いをしなければ十分ひとりでも暮らしていけます。

 

予想していなかった私の発言に、慌てた夫は、「無職のお前に金なんてないはずだろ! なのに、どうしてそんなに余裕そうなんだよ!」と詰め寄ってきました。

 

実は、義母は何もしない夫に代わって私がひとりで介護を請け負っているお礼だと言って、贈与税の基礎控除内を意識した少額のお金を定期的に私に贈与してくれていたのです。税務上のトラブルを避けるため、『お礼としての援助』とする旨の記録も残してくれていました。そうして、私が義母からお金をもらっていたと知った夫は、再び大激怒。

 

親不孝な夫のその後…

夫は自分に残る遺産が減ったとわかると、今度は私への離婚宣言を前言撤回。やり直そうと、しつこく言ってきます。しかし私はもう夫との生活を続けるつもりはないので、弁護士に依頼。離婚のための協議を進めました。

 

夫は、私に騙されて義母の財産を取られたと主張してきましたが、もちろん私にそんなつもりはありませんでした。それに、夫は長い間、会社のパート社員の女性とダブル不倫をしていたのです。そのことにも前から気付いていた私。探偵に素行調査を依頼すると、すぐに証拠も掴めました。

 

長期の出張も嘘でした。夫と不倫相手は2人で部屋を借り、秘密の時間を過ごしていたのです。確固たる証拠に、夫は言い逃れることは叶わず、ほどなくして離婚が成立。慰謝料も請求できました。

 

夫は何度も謝罪してきましたが、義母も私も、許すことはできませんでした。義母には夫が受け取れる財産も十分に残っていますが、義母が元気な今はまだ夫の手元には入りません。夫は私への慰謝料と、不倫相手の旦那さんへの慰謝料で借金を作り、会社では不倫の噂が広がり、居づらくなり退職。不倫相手とも破局し、苦しい生活を送っているそうです。お金をせびるため義母に会いにきたそうで、そのときの様子を義母から聞きました。

 

義母は今、老人ホームで新しい友人ができて、毎日とても楽しそうに過ごしています。私は義母の老人ホーム近くにマンションを借りて、時間ができると義母のところへ訪問し、楽しい時間を過ごしています。資格を活かして介護の仕事も始めました。

 

◇ ◇ ◇

 

介護を通して、お互いを思い合い、血のつながり以上の絆を築いた2人。決して、血のつながりだけが良い関係を気付くとは限らないのですね。介護は大きな社会問題の1つです。家族全員で知恵を出し合い、心を寄せ合って、協力し合って最善の道を見つけていきたいものですね。

 

【取材時期:2025年7月】
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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    ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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