「繰り上げ返済はいいけれど、私はまだ共働きを認めたわけじゃないのよ。子どもが小さいのに母親が働くなんて、昔は考えられなかったわ」と義母は続けました。私は今と昔では経済状況が違うことを説明しようとしましたが、「それって息子の稼ぎが少ないと言いたいの?」と詰め寄られ、言葉に詰まりました。
さらに義母は「孫たちもかわいそうよね。学童や延長保育で家にすぐ帰れないなんて」と続け、胸が締めつけられました。これ以上会話を続けるのは無理だと感じ、「引っ越しが落ち着いたらご連絡します」とだけ伝えて電話を切りましたが、義母の一言一言が心に刺さり、しばらく落ち着きませんでした。それでも、新居では家族みんなが穏やかに暮らせるよう、私なりにベストを尽くそうと気持ちを切り替えて……。
新居に住んで2週間、義母から突然の連絡が
引っ越しから2週間ほど経ったころ、義母から「来週、泊まりに行くからね」と連絡がありました。宿泊について夫からまったく聞いていなかったので驚きましたが、義母は「息子には許可を取ってあるわよ」と一言。私は戸惑いつつも「寝具の用意がない」ことを伝えると、「それなら大丈夫。新品の布団を明日にでも送るから」と言うのです。
さらに義母は布団の置き場所として、空き部屋にしている夫の隣の部屋を指定。そこは将来、娘の個室にする予定だと説明しましたが、「まだ小さいから個室はいらないでしょう。今後も遊びに行くつもりだから、そこに置いておいてちょうだい」と言い残し、一方的に電話は終了。なんだか嫌な予感がしました。
義母に子どものお世話をお願いしたところ…!
1週間後、義母が泊まりに来ました。当初は「数日で帰る」と言っていたのに、滞在を延長して「部屋もあるのだから何泊しても構わないでしょう」と主張してきます。さらに、「子どもたちの面倒も見ているんだからいいでしょう」と言われましたが、私ははっきりと「これ以上、お義母さんに子どもを預けるわけにはいきません。学童と延長保育に戻します」と伝えました。
義母は「どうして!?私は息子を立派に育てたのよ」と声を荒げましたが……。子どもたちの面倒見ていると言っていますが、実は子どもたちだけを家に残して外出したことを子どもから聞いて知っていたのです。私はその行動を見過ごすわけにはいきませんでした。
すると義母は、なおも私が働いていることを責め立てます。そこで私が「どうして私だけを責めるのですか?」と問い返すと、義母は「父親は大黒柱だからよ!」と言い切りました。これはもう何を話し合っても平行線。私は子どもたちの笑顔と将来を守るため、自分が決めた道をまっすぐ進もうと心に誓いました。
義母がきて1カ月以上…居座り続ける義母に!?
義母がわが家に居座って、気づけばもう1カ月以上。子どもの世話は頼めず、家事もすべて私ひとりがやっています。限界を迎えた私は、義母に「いい加減、今夜こそお帰りください」と告げました。すると――。
「1人暮らしは寂しいのよ」
「もう少し居てもいい?」
もうこれ以上は付き合いきれません。
「私たちは出ていきますので!」
「どうぞごゆっくり!」
すると義母から、「生意気な嫁ね。あなたのような嫁がいないほうが清々するわ。この新居には私が住むから、あなたたちは勝手に出て行きなさい」と返ってきたのです。私は長引く同居生活で蓄積した疲労と苛立ちを抱えたまま、子どもたちを連れて実家へ避難することにしたのです。
ついに夫が白状!同居の真相そして家族は…
しばらく実家で過ごしていたある日、義母から突然電話がありました。開口一番、「離婚だなんて、いったい何を考えているの!息子をバツイチにする気?」と凄い剣幕です。そこで私は、夫が義母と密かに進めていた同居計画を夫自身が白状したと告げました。新居が完成したら義母を“さりげなく”住まわせ、気づけば同居を既成事実にするつもりだったことを。
義母は「私がいれば子どもたちだって早く帰れるし、大人がいたほうが安心でしょ」と言いますが、義母は信頼できる人ではありません。子ども用のおやつを勝手に食べ、孫の世話をすると言いながら友人とごはんへ。そんな人が家にいるくらいなら、いないほうがよほど安全です。平日の夜や休日は夫や子どもとの時間をとりたいのに、ゆっくり過ごすことができませんでした。
義母は「息子はとても落ち込んでいて、反省もしてるのよ」と言いますが……。夫にはこれまで義母のことを散々相談しましたが、すべて無視されてきました。挙げ句、同居計画まで進めていたのです。私の離婚の意志が固いことを悟った義母は「この家は渡さないわよ!」と声を荒げますが、私だって“義母付き”の新居に住む気などありません。そこで最後にこう告げました。「ローンは共働きだから組めたんです。私なしでは、ほとんどの給料が返済に消えて生活が立ち行かなくなりますよ」
すると義母は「考え直してくれない? せっかくのマイホームなのよ?」と言ってきましたが、何を言われても気持ちは変わりません。最終的にマイホームは売却することになり、離婚が成立。私は夫に慰謝料と養育費を請求しました。夫は今、義母と2人で暮らしているようです。私は子どもたちと穏やかな日々を取り戻し、心から安堵しています。
◇ ◇ ◇
言うまでもありませんが、同居は家族全体の暮らしに大きく影響するため、しっかりした話し合いが必要ですよね。議論が平行線をたどる場合は、物理的・法的に距離を置くという選択肢もあるかもしれません。夫と義母は自分たちさえ良ければいいのではなく、共に暮らす妻や子どもたちのことまで考えてほしかったですね。
【取材時期:2025年5月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。