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私の結婚式「カワイイ新婦登場~♡」新郎を奪った妹→わかった…でも黙って引き下がると思わないでね♡

父の会社で父の右腕として働いている私。幼いころから会社を経営する父の姿を見て育った私は、父のような経営者に憧れています。いずれ父が退くとき、安心して会社を任せてもらえるよう、日々仕事に励んでいます。

そんな私には婚約者がいて、近々結婚式も予定しています。いわゆる政略結婚ですが、父から結婚の話を持ちかけられ、私はあっさり承諾。仕事一筋の私は、会社のために結婚することに前向きです。

婚約者の彼は、急逝した自身の父親から会社を引き継いだばかりの若き社長。きっとこれから2人、彼と私で2つの会社を盛り上げていける! そう思っていました。

父から彼を紹介され、実際に会ってみると意外に気が合うところもあって、彼との結婚が楽しみになっていた私。しかし最近、彼の様子が何だか変な気がしていました。はっきりしたことは言えないのですが、嫌な予感がします。あの子が関係していなければ、いいのですが……。

 

実は、私には問題の多い妹がいます。妹は、自由で、ワガママで、幼いころから家族みんなに迷惑をかけてきました。今日は結婚式の当日。しかし、妹の姿がまだありません。親族の集合時間は、とっくに過ぎているのに一体どこにいるのやら。

 

そう考えていると、新婦控え室の扉が勢い良く開き、なんと妹がウェディングドレス姿で登場。「カワイイ新婦登場~~♪♪」笑顔全開、楽しそうな妹の表情に、私はゾクッとしました。嫌な予感が当たってしまったのです。

 

結婚式当日に新郎を略奪!?

妹は昔から、私のものを何でも欲しがります。そして、私の邪魔をすることが快感なのです。私が大切にしているものを奪ったり、壊したり、売り飛ばしたり……そんなのは日常茶飯事。私がお付き合いしている人に、お金を無心したこともありました。1番最低だったのは、初めてできた彼氏を略奪されたこと。そのときのことは、今でもトラウマです。

 

控室にやってきた妹は、今日は自分の結婚式にすると主張。「彼、私と結婚するって♡」「お姉ちゃんより私のほうが好きだって♡」耳を疑うようなセリフを続けます。政略結婚ではありますが、やはりショックでした。私が言葉を失っていると、そこに彼がやってきて……。

 

下を向いて気まずそうにしながら、妹との仲を認め、私との結婚をやめたいと言った彼。会社のためを思えば私と結婚すべきだと思うものの、結婚生活を想像したとき、私のようにバリバリ働く仕事ができる女性より、妹のように明るく天真爛漫な女性のほうが家庭がうまくいく。そう思ったと言われました。

 

そんな気持ちの彼とこのまま強引に結婚しても……私は、引き下がることを決意。「幸せになってね」そう言い残し、控え室を後にしました。しかし、さすがに今回ばかりは許せません。私の未来と会社の未来を壊した妹のことも、結婚式当日になって結婚をやめると言い出した彼のことも。

 

どうして私がこんなにみじめな思いをしなければならないの……黙って引き下がるなんて思わないでね?

 

私や父を裏切るということは…

控え室を出た私は、家族に事情を説明。当然のことながら、みんな大激怒。そして、満場一致で妹と縁を切ることに。私と彼の結婚は会社の未来がかかった結婚でした。これまでもいろいろありましたが、さすがに今回ばかりは……。

 

今日の結婚式には、親族と会社関係の人しか呼んでいません。そのため、参列者の方々が納得するのなら、このまま妹の式にすることも……参列者の方々には、それぞれ出席するか否かを決めてもらうことに。父が事情を説明し、謝罪の言葉とともに頭を下げると、会場は困惑。さまざまな憶測が飛び交い、やはり参列者の方々は続々と会場から出ていきました。

 

翌日、私と結婚するはずだった彼と妹が、真っ青な顔をして実家にやってきました。あの後、式場に来ていた仕事関係者が、みんな口をそろえて彼の会社との取引をやめると言い出したようです。当たり前です。なぜならその取引は、彼の会社の未来を考え、彼との結婚が決まってからの約半年間で、私が取り付けたものばかりだったからです。

 

私は、結婚式が中止となった直後、すぐさま手を回していました。彼の会社との取引を約束してくれていた方々にお詫びの連絡を入れ、彼の会社よりも良い条件の取引先を紹介すると約束したのです。

 

まだ決まってはいませんが、彼の会社は、話を進めていた融資の話もきっと白紙に戻ってしまうことでしょう。父の口利きで進んでいた話のため、父が彼の会社から手を引くとなれば、融資するメリットはほとんどなくなってしまいます。

 

私と父の話を聞き、想像していた以上の大ごとにオロオロする彼。そんな理解が追いつかない様子の彼と、彼の隣で自分には関係ないとでも言うような顔をしている妹に、私は慰謝料と結婚式のキャンセル代を請求すると告げました。

 

すると、「はぁ? 身内に慰謝料請求するわけ? 式がキャンセルになったのだって彼の気持ち繋ぎとめておけないお姉ちゃんのせいじゃん!」とギャーギャー騒ぎ始めた妹。そんな妹に、父が「お前はもう私の娘ではない。自分でなんとかしなさい」とひと言。

 

妹と彼の自業自得な当然の未来とは

父からの言葉に絶句する妹と、絶望してうなだれている彼に、笑顔で別れを告げた私。「用が済んだのなら帰れ。二度とこの家の敷居を跨ぐな」父にそう言われ、妹と彼はトボトボと帰っていきました。

 

後日、聞いたところによると、2人は取っ組み合いの大喧嘩をして、いがみ合い、ののしり合い、破局したそうです。また、彼の会社は今にも潰れそうな危機的状況に。

 

一方私は、以前にも増して仕事に励み、父の右腕として会社のためにバリバリ働いています。社内や取引先の会社などでは、結婚式当日に婚約破棄されたと少々噂になりましたが、私の噂は一瞬、すぐに彼の噂に変わりました。

 

結婚はしばらくいいですが、バリバリ働く私を理解し、支えてくれるような素敵なパートナーを探したいと思います。

 

◇ ◇ ◇

 

人の不幸の上に幸せは成り立たないと言いますが、人のものを奪い、人生を楽しむことはできないのですね。結婚式当日に婚約を破棄されるとは、ひどくショックを受けたと思いますが、悲劇に屈することなく、自らの実力で未来を切り拓いていく姿勢は本当に素晴らしかったです。今度は、公私ともに支え合える、素敵なパートナーと出会えるといいですね。

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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      喪女の妄想話かな?コレ。
      婚活頑張れよ!

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    ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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