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義姉「今日も息子のお迎えありがとう~♡」私「行ってませんけど?」→真実を知った義姉が慌てふためいた本当の理由…

現在夫と2人暮らしの私は、フリーランスのイラストレーターとして働いています。近所に住む兄はだいぶ前に結婚し、男の子を授かっていました。そしてつい先日、兄の奥さん、つまり義姉の2人目の妊娠がわかったのです。

妊娠の報告を兄から受けた私は、義姉に「ご懐妊おめでとうございます!」とメッセージを送りました。すると、すぐに既読がついて返信が来たのです。

 

「連絡ありがとう。あの……忙しいところ本当に申し訳ないんだけど、あなたに頼みたいことがあって……息子の幼稚園のお迎え、今日だけお願いできないかな……」「朝からつわりで吐き気がひどくて、ずっとトイレにいるの……」

 

義姉が幼稚園に連絡を入れてくれるというので、私は二つ返事で引き受けました。その日は甥を無事に兄の家に送り届け、「いいことしちゃったな~!」といい気分でいたのですが……?

 

 

妹のやさしさにつけこんだ義姉

翌朝――。

 

「昨日はありがとう。本当に助かった!」と義姉からメッセージが入っていました。私は特に何も考えず、「いえいえ! 困ったときはお互いさまですし、またつわりがひどいときは代わりにお迎えに行きますよ~」と返信しました。後から思えば、これが間違いだったのです。

 

「本当にありがとう。……実は、今日も吐き気がひどくて……できれば、今日は送り迎え両方お願いしたいんだけど、やっぱり難しいかな?」と義姉。そのときの私は義姉の役に立てるのがうれしくて、「今日なら大丈夫ですよ! 幼稚園に連絡を入れておいてもらえますか?」と返信したのでした。

 

 

 

それからだんだんと、義姉の要求はエスカレートしていきました。毎日のように甥のお迎えを頼まれ、私の仕事にも支障が出るように。

 

「ちょっと仕事が立て込んでいて……」とやんわりと断ろうとしたこともありましたが、「そっか……無理言ってごめんね。でも、ほかに頼れる人がいなくて……」と返信が来て、結局お迎えを引き受けてしまった私。兄が仕事で忙しくしているのも知っていましたし、義姉によく思われたい、妊婦さんにはやさしくしなければという気持ちもあったのです。

 

「あ、できれば帰りに買い物もお願いできないかな……? お米がもうなくって……重いものまで運ばせちゃって本当に申し訳ないんだけど……」と、義姉は次第に買い物まで頼んでくるようになりました。

 

最初は1~2品だけのおつかいだったのが、買い物リストを送ってくるようになった義姉。そこでようやく私も「あれ? 私、なんだか都合の良い人になってない?」と疑問を抱いたのでした。

 

 

 

1カ月、ほぼ毎日のように甥を迎えに行き、買い物をして兄の家に行っていた私。自分から言い出すのは気が引けて、なかなか買い物代を請求できなかった私。しかし、その立て替えた金額は膨らむ一方でした。ついに私は、甥を送りに行ったときに義姉に買い物代について聞いてみることに。

 

「あの……買い物のお金をいただいてもいいですか? 合計で3万円近くになっていて……うちも給料日前で厳しくて……」と言うと、「あら! ごめんなさい……銀行に行けてなくて、すぐには渡せそうにないの。今月末でもいい?」と義姉。

 

つわりで寝込んでばかりだと言う義姉が、銀行に行けないのも無理はないだろうと思い、私は「わかりました」と言ってその場は引きさがりました。しかし、その買い物代はついぞ返ってくることはなかったのです。

 

 

利用されていることに気づいた妹の決断

「私は妊娠したこともないし、つわりのつらさもわからないから、できるだけ手伝ってあげないと」「イラっとくることもあるけど、お義姉さんに悪気はないはず。毎回『ありがとう』って感謝してくれてるし」「でも、甥の送迎時間がなければもっと仕事を引き受けられるのに……こんなに時間に追われることもないし、やりたいことだっていっぱいあるのに」と最近の生活について悩んでいた私。このままの状態が続くのはよくないことだと、どこかで感じていたのかもしれません。

 

ひとりで悩んでいても仕方がないと思った私は、兄に連絡することに。

 

「お兄ちゃん、忙しいところごめんね。仕事って今も立て込んでるの?」と送ると、「そろそろ落ち着く予定だよ。何かあった?」とすぐに返信が。

 

「お兄ちゃんも知ってると思うけど、この1カ月、私が幼稚園の送り迎えを手伝ってたじゃない? ちょっときつくなってきちゃって……家事とか仕事に支障が出てきてて。お兄ちゃんが送迎のどちらかだけでもやってくれると、私も助かるんだけど」

 

「え? ちょっと待って! 送迎って何の話?」と兄。義姉は、私が幼稚園の送迎や買い物の手伝いをしていることを兄には伝えていなかったようなのです。

 

「そんなこと知らないよ……。そもそも、俺、あいつにシッター代として月10万も渡してるんだぞ!?」と言われて、私もびっくり。

 

「2人目も産まれるし、俺はもっと稼がなきゃと思って仕事を頑張ってたんだけど……そうすると妻のワンオペになっちゃうじゃん? だから少しでも負担を減らしたくて、育児や家事をプロに頼めるように毎月食費や生活費とは別に10万円渡してたんだ」

 

私が「そんな話、お義姉さんから聞いたことないよ! 買い物で立て替えた金額だって返ってきてないんだよ!?」と言うと、「な、なんだよ、それ……」と兄。

 

しかし、しばらくして兄は義姉と腹を割って話す覚悟を決めたようでした。

 

「俺、金のことばかり考えて、家のことにちゃんと目を向けてなかったのかもな……」と言った兄。

 

「今までごめんな……。あとで買い物で立て替えた金額を教えてくれ。俺が支払うから」「帰ったらちゃんと妻と話し合って、どうするか決めていくよ。教えてくれてありがとな」

 

兄がすべて引き受けてくれるというので、ようやく私はほっと一息つけたのでした。

 

 

本性を現した義姉の末路

そして、その日の夕方――。

 

義姉から「今日もお迎えありがとね~! ちょっと今出先にいるから、あなたの家で息子を預かっておいてくれる?」と連絡がありました。

 

今朝は「今日もつわりがひどくて……」と言っていた義姉。しかし、私はすでに義姉の言葉を信じられなくなっていました。

 

「今日も息子のお迎えありがとう♡」

「もう帰ってくるころかしら? いつも助かるわ~」

「私は行ってませんけど……?」

「え?」

 

 

 

私の代わりに甥を迎えに行ってくれたのは、仕事を早めに切り上げた兄です。そのことを伝えると、「え?でも、夫は今日も残業で遅いって言ってたし……」ときょとんとした義姉。

 

「実は私、結構毎日の送り迎えが負担になっていて……兄に相談したんです」「そしたら、これからは自分たち家族だけで回すから手伝わなくていい、そう言ってくれたんですよ」

 

「え……えっと、どこまで夫に話したの?」と尋ねてきた義姉。

 

「兄には全部話しました。毎日幼稚園の送迎を頼まれていることも、買い物代を立て替えていることも……」「シッター代として、兄から月10万円もらっているんですよね? それなのに、どうして私に頼んできたんですか?」

 

「あなただって『困ったときはお互いさま』って言ってくれてたでしょ? 迷惑なんかじゃなかったでしょ?」と義姉。たしかに、最初のうちは私もよかれと思って手伝っていました。しかし、自分の生活を後回しにしてまで続けなければならないのか、という疑問は常にあったのです。

 

「兄は私が手伝っていたことをまったく知りませんでした……。買い物代まで私が立て替えていることを知って、相当ショックだったみたいです」「お金は兄から返してもらいました」と言うと、「そんな……」と義姉。

 

「うそ……夫から『今どこにいるんだ? 早く帰ってこい』ってメッセージが来てる……どうしよう、どうしよう」と、義姉は焦り出しました。「兄は、『自分たち家族のことは自分たちでなんとかする』と言っていました。だから、まずは夫婦でしっかり話し合ってください」とだけ言って、私はやり取りを終えました。

 

その後――。

 

 

義姉のうそにあきれ果てた兄は育休を取り、子どものケアをしながら家庭を立て直すことに決めたと言っていました。兄の監視下に置かれた義姉は「あんたのせいでひとりの時間が持てなくなった! 自由なお金もなくなった!」と理不尽に私を責めてきました。兄の前では反省していたようですが、実際は反省なんてまったくしていなかったのです。兄に会ったときに義姉から送られてきたメッセージを見せると、兄は「これがあいつの本音か……」と悲しそうにつぶやいていました。兄夫婦の家庭が落ち着きを取り戻すには、時間がかかるかもしれません。

 

兄によると、義姉はシッター代10万円を友だちとのランチや洋服、コスメなどに使っていたようです。「使い込んだ分は返してもらった」と言って、兄はそのお金を「迷惑料」として私に全額渡そうとしてきました。さすがに全額は受け取れない、と言って、私はキャンセルした仕事の報酬分だけもらうことに。

 

身内だからこそ断りにくくて、つい無理をしてしまったけれど、今回のことで私は、「やさしさ」と「都合の良さ」は紙一重だということを痛感しました。自分の生活や気持ちをないがしろにしてまで続ける“手伝い”は、本当の意味での助け合いではない。そう気づけたことが、いちばんの収穫だったのかもしれません。今はもう、義姉から連絡が来ることはありません。

 

つい先日、幼稚園の前を通りかかったときに、園庭で楽しそうに遊ぶ甥を見かけました。小さな甥が安心して育っていける環境になりますように。そう願いながら、私もようやく、自分の時間を取り戻し始めています。

 

【取材時期:2025年4月】

※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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    ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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