和食料亭のご主人に教わるのだ!
NHK『きょうの料理』の中で、ミシュランガイド3つ星和食料亭「菊乃井」三代目主人である、料理人・村田吉弘さんが教えてくださったレシピです。
ミシュラン……。いきなりハードルを上げたようにも思いますが、素人にも取り入れられるコツがあるなら知りたいもの。
早速作っていきたいと思います。
村田吉弘さん「野菜のかき揚げ」のレシピ
材料(4人分)
- ごぼう…約1/2本(40g)
- にんじん…3cm(30g)
- さつまいも…3cm(30g)
- かぼちゃ…6cm角(30g)
- みつば…10g
- 大根おろし…適量
- おろししょうが…適量
- 揚げ油…適量
【衣】
- 小麦粉 (ふるう)…30g
- 冷水…大さじ2
【天つゆ】※5:1:1
- だし…カップ1/2
- しょうゆ…大さじ1+1/3
- みりん…大さじ1+1/3
考えてみれば当然ですが、それぞれの野菜の量はほんのちょっと。冷蔵庫の残り物で一品、というジャンルにも当てはまりそうです。
みつばは以前余らせたものを根っこのスポンジごとベランダの植木鉢に植えたら、しっかり根付き、いつの間にか盛り盛りに生えているのを収穫してきました。これ、おすすめなのでぜひお試しください!
作り方①野菜の下準備をする
ごぼうはささがきにして水にさらし、2回ほど水をかえてアクをぬきます。
にんじん、さつまいも、かぼちゃは皮をむき、長さ3cmの拍子木形に切っておきましょう。火の通りが同じになるよう、太さを均一に切るのがポイントです。
みつばは長さ1.5cmに切ります。
作り方②野菜に【衣】をつける
ごぼうの水けをよく切り、ほかの野菜とともにボウルに入れます。
【衣】の小麦粉をふり入れてザックリと混ぜ、さらに冷水を加えて、菜ばしで粉っぽさが残るくらいにサッと混ぜましょう。
粉を練りすぎたり、水の温度が高かったりすると、粘りが出て、衣が重くなってしまうのだそう。
あくまでサクッと、もっと混ぜたくなっても我慢ですね。
作り方③揚げる
鍋に揚げ油を入れて中火にかけます。
②のタネを木べらなどの上にのせて菜ばしでギュッとまとめ、180度の油にそっとすべらせます。
180度の目安は、衣の一部を油に落としたとき、油の深さの1/3ほどまで沈んですぐに浮き上がるくらいなのだそう。
この写真はタネを入れた直後の様子です。
この写真は1分ほどして泡が落ち着いてきたあたり。このくらいで一度ひっくり返し、しばらくして取り出すと、ちょうど2分くらいの感じでした。
時々返しながら2〜3分揚げ、周りの泡が小さくなったら、揚げ網か紙をのせたバットにかき揚げを重ならないように置き、油を切りましょう。
作り方④【天つゆ】を作り、盛り付ける
【天つゆ】の材料を鍋に入れて火にかけ、ひと煮立ちさせます。
だし5:しょうゆ1:みりん1で天つゆの完成なのですね。覚えておこうと思います。
紙を敷いた皿にかき揚げを盛り、天つゆ、大根おろし、おろししょうがを添えたら完成です!
カリッサクッ、上出来じゃないか!
どうですか、この仕上がり。我ながらびっくりするくらい上手にできました。しんなりすることもなく、カリカリが長く続きます。
食べてみると、かぼちゃやさつまいも、にんじんの甘みとごぼうのかみごたえのある食感、みつばの香りもしっかり感じる絶妙の食材のバランスとハーモニーにうなりました。さすがミシュランの実力。
こんなにいい塩梅に衣がつけられたのも今までなかったかも。いやー、いい勉強をさせていただきました。
そして自分で作った天つゆ、すごくいいお味でした。安易に市販のつゆを買ったり使ったりする習慣を見直そうかな。
料理は奥が深いのだ
小麦粉を量ってふるっておくことや、水も量って冷やしておくこと、この分量なら野菜は合わせて140gくらいが妥当なのだということ、そういうところを押さえないと再現は難しいのだろうと思います。
でも、このバランスを覚えておけば、上手にできるに違いないとも思いました。
とはいえ、野菜を変えたらまた違う仕上がりになりそうなので、何度もいろいろな野菜で試してみないと達人にはなれそうにありません。
買ってくれば簡単に食べられるけれど、こんな仕上がりのものは絶対に無理、と断言できる体験でした。
料理の奥深さは楽しみでしかありませんね。
残ったかき揚げと天つゆは小丼にしたりして、最後まで堪能しました。
皆様も、ぜひお試しください!