彼の妹が結婚に猛反対
彼の両親は私を快く受け入れてくれ、私はひと安心。4人で和やかな雑談をしていたとき、玄関から「ただいま〜」との声が聞こえました。
帰ってきたのは彼の妹のA子で、私は「初めまして」とあいさつ。すると、妹は私の仕事や彼との出会い、私の実家のことなどを根掘り葉掘り聞いてきて……。すべて正直に答えると、A子は驚愕の言葉を放ったのです。
「農家の娘がお兄ちゃんと結婚するの!? しかも、将来はお兄ちゃんも農家で働くとかありえない! 早く別れてよ」
どうやら妹は、私の実家が農家ということが気に入らない様子。いきなりのことに驚きましたが、私は説得しようと試みました。
「お兄さんと私が2人で話し合って決めたことなの。見守ってもらえるとうれしいです」
しかし、A子は聞く耳を持ちません。「農家なんて貧乏人でしょ! さっさと家から出て行って」と発言。私は、「うちで作る野菜について説明をさせて! そうじゃないと、あなたも今の発言を後悔すると思う」と言いますが、A子は自室にこもってしまい、仕方なく私と彼は帰ることにしたのでした。
A子を納得させるために…
同棲する家に帰った私と彼は、A子の農家への偏見をどうやって払拭させるかを考えました。そして、ある作戦を思いついたのです。
翌日、彼はA子に「2人で一緒に高級レストランで食事をしよう」との連絡をしました。派手好きなA子は「高級レストラン」というワードに食いつき、すぐに「いいよ!」との返信が。
そして食事をする約束をした日、彼と共にサプライズで私も待ち合わせ場所に向かいました。私の姿を見たA子は「なんでその人もいるの!?」と激怒。「帰って!!」と強く言われましたが、彼が「彼女も一緒でないなら、今日の食事会はなしにする」と言うと、どうしても高級レストランに行きたいA子は「しょうがないなぁ」と言いながら渋々OKしたのでした。
そしてレストランに着くと、店長が私たちをお出迎え。店長に「お久しぶりです」と言われ、私は「今日はご招待いただきありがとうございます」と発言。A子は「えっ、招待? どういう関係なの?」とびっくりしていました。
その後、食事が運ばれてくるたびに、A子は「おいしい!!」とバクバク食べています。そして、最後のデザートを食べ終わったとき、店長が私たちのテーブルに来て言ったのです。
「いつもうちに野菜を卸してくださりありがとうございます」
そう、このお店は、うちの両親が作った野菜を卸しているレストランなのです。
A子「す、好きにしたら?」
「いえいえ、いつもうちの野菜を仕入れてくれてありがとうございます!」と私が返すと、A子は驚愕。そこで私は、「うちの実家は、庶民的なお店から高級レストランまで、幅広く野菜を卸しているの。稼いでいるから偉いとかそういうことではないけど、そこそこ売り上げもよくて、生活に困ったことなどないわ」と説明しました。
私と彼は、私の実家が高級レストランにも野菜を卸していると知れば、A子の農家への偏見を払拭できると思ったのです。
店長に「うちの料理は野菜をふんだんに使用しています。お味はいかがでしたか?」と質問されたA子は、「お、おいしかったけど……」とタジタジになっていたのでした。
そして、彼が「A子、僕は婚約者のことも婚約者のご両親のこともとても尊敬しているんだ。僕たちの結婚を認めてくれるよね?」と言うと、「す、好きにしたら?」との返事が。
こうして、私と彼は胸を撫で下ろし、安心して結婚準備を進めていったのでした。
両親に叱られたA子
なお、それから数日後、A子から「先日は失礼な発言をし申し訳ございませんでした」との謝罪が。彼によると、彼の両親が「あんなことを言うなんて信じられない。しっかり謝罪をしないのであれば、家を出て行きなさい」と叱ったことが理由のよう。
私は義姉として「もういいよ。これからどうぞよろしくね!」と返事。これからは義姉妹としていい関係を築いていきたいです。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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