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「実家がボロいなんて無理」と僕を振った元カノ。5年後に再会した彼女が、絶句した理由とは

大学生時代から2年ほど交際し、結婚を考えていた女性を、初めて実家に連れていったときのことは、今でも鮮明に覚えています。あの日僕は、彼女から別れを告げられてしまったのです。その理由に愕然として……。

突然の「結婚はナシで」宣言

彼女とは大学で出会い2年ほど交際しました。お互い、結婚を本格的に考えるようになり、結婚あいさつのためにまずは僕の実家にきてもらうことになりました。交際中、彼女を実家へ連れていったことはなく、彼女は「初めて実家へ行くの楽しみ」と言ってくれていましたし、僕の両親も初めて彼女と会うのを楽しみにしていました。

 

しかし、僕の実家の前に到着した瞬間、彼女の表情が凍りつきました。そして、僕の実家を見て「冗談でしょ?」と苦笑いでぽつり。「冗談ってどういうこと? 実家だけど…?」と答えると、彼女は黙り込んでしまいました。

 

しばらく沈黙が続き、気まずい空気が流れる中、彼女はふいに言い放ちました。

 

「ごめん、結婚はナシにさせて」と。

 

「申し訳ないけど、こんな実家がこんなにボロいなんて無理」「お父さんが建設会社を経営していると言うから、実家もきれいなのかと思った」「お金を持ってると思ってたけど、私の思い違いだったみたい」――。

 

たしかに、僕の実家は古いです。「ボロい」と言われても仕方がないと自分でも思います。ただ彼女がそんなことを言う人だったなんて……。それに彼女の口ぶりで、僕の父が社長だからお金を持っていると思って交際したのに、ということを感じてしまって……。

 

彼女の言葉に、衝撃で僕は何も言えませんでした。

 

そして、そのまま足早に立ち去っていく彼女を、ただ呆然と見送るしかできませんでした。

 

両親には理由を言えなくて

彼女が帰ったあと、僕はひとり家へ。リビングにはたくさんのごちそうが並んでいました。両親が張り切って準備してくれていたのです。しかし、そのごちそうも無駄になってしまいました。

 

彼女に振られてしまったことを両親にどう説明したらいいのかわからず、僕は悔しさと情けなさでその場に立ち尽くすことしかできませんでした。そんな僕の様子に何かを察してくれたのでしょう。両親は「気にするな」とやさしく言ってくれて、僕はとにかく胸が痛みました。

 

数年後の偶然

あの出来事から5年。彼女との別れをバネに、僕はとにかく仕事に一生懸命打ち込みました。そして少しずつ責任ある立場も任されるようになったころです。僕は、一緒に暮らしている彼女と、仕事でお世話になっている方々を招いて、自宅で小さなホームパーティーを開くことにしました。

 

実は元カノと別れたあと、仕事に打ち込む中で出会った女性と交際していて、彼女とは婚約中。結婚後の新居として、すでにこのマンションで一緒に暮らしています。

 

そこで思いがけない再会が。なんと結婚あいさつの日に別れた元カノが、男性と一緒に現れたのです。現在の彼氏であろう男性が、僕の彼女と仕事の付き合いがあり一緒にきたのだそう。お互いまさかの再会に驚いてしまいました。そして驚いたまま彼女はぼそっと言いました。

 

「は……? なんでタワマンに住んでるの?」と。

 

悔しさを滲ませた元カノは

そして元カノは僕に詰め寄ってきて……。「あんなボロい実家に住んでいたのに」「てっきり、お金は持ってないと思ったから別れたのに…どういうことなの!?」。元カノの行動に、僕も彼女も、そして元カノと一緒にきた男性も、呆気にとられてしまいました。

 

元カノはそのまま悔しそうな表情を浮かべて、「帰る」とひと言。恋人であろう男性を置いてその場を後にしてしまいました。そのあと、残された男性は気まずそうに「ごめん、今日はこれで」とだけ言い残し、慌ただしく帰っていきました。思いがけない再会は、静かな幕引きとなったのでした。

 

ホームパーティーがお開きになり片づけを終えたあと、僕と彼女はベランダから街の灯りを見下ろしながら、少しだけ昔話をしました。あの元カノには、「実家がボロいなんて無理」と言われて振られたこと、2年も交際していたけれど、結局は僕の実家の財力しか考えていなかったのだろうということ……。彼女は静かに聞いてくれ、「私は、あの実家、好きだけどね」と笑って言ってくれたことが救いでした。

 

あの「ボロい」と言われた実家は、たしかに古いかもしれません。両親も「リフォームをしなくては」と言っています。ただ、どんなに古くても、リフォームできれいになっても、僕にとっては何より誇れる「実家」であることは間違いありません。

 

あのとき、見た目や肩書きだけで僕を判断し、離れていった元カノ。本当に大切なのは、どんな家に住んでいるかではなく、どんな人と生きていくか。あの日の悔しさが、今の幸せへとつながっている――改めてそう思えた出来事でした。

 

 

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

 

 

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