2カ月も返却されないバッグ…
同じマンションに住むママ友Aさんとは、子ども同士が小学1年生で同級生ということもあり、数年前から仲のいい間柄です。ある日、Aさんから「今度結婚式に2回出席しないといけないんだよね。御祝儀も厳しいし、ドレスも買わないといけないから大変だよ~」と相談を受けました。続けて、「ドレスは買わないといけないんだけど、バッグにまで予算が回らなくて……。図々しいお願いなんだけど、フォーマル用のバッグを持ってたら貸してくれない?」と、頼まれます。フォーマル用バッグをいくつか持っている私は、「いいよ~」と快諾して、その内のひとつをAさんに貸すことにしました。
ところが、それから2カ月後。私は、そういえばAさんからバッグが返却されていないな、と気づきました。結婚式は2回とももう終わっているころだと思うのに、Aさんからはバッグについて何の連絡もありません。貸し出したバッグは、ハイブランドというわけではありませんが、所有しているバッグの中では高価なもの。しかし、「ママ友」という普通の友だちとは異なる関係性もあり、子ども同士の仲にも影響するかもと考えると「返してほしい」と素直に言い出すことができません。そして、こんなときに限ってお互い仕事が忙しく、偶然会うこともなく……。使い終わったのなら、早く返してほしいと思いながら過ごしていました。
そんなある日、娘と買い物に行こうとしていたところ、マンションの駐車場でAさんと娘さんに遭遇しました。ふとAさんの手元に目を向けると、私が貸したバッグを使っているではありませんか……! 私はバッグを見て、思わず「それ、私が貸したやつだよね?」と言うとAさんは、慌てて「あっ! まだバッグ返してなかったね。ごめんね。これほんと使いやすいし、かわいいからたまに使わせてもらってたの……」と言います。するとAさんの娘さんが「ママ、このバッグ毎日使ってるよ~」と笑顔で言うではありませんか。なんとAさんは、結婚式が終わったあとも私が貸したバッグを普段使いしていたのです!
大事なバッグが結婚式以外に普段使いされていたことを知った私は、ふつふつと怒りが込み上げてきました。「すぐに返してほしい」と私がAさんに言おうとしたそのとき、娘がAさんに向かって「おばちゃん。それはママの大事なバッグだよ? 借りたものはすぐに返さなきゃ」と言ったのです。自分が言いたかったことをすべて娘が代弁してくれ、私は思わず噴き出してしまいました。「そうだよね。おばちゃん本当よくなかったね。ごめんね……」と、泣きそうな顔で私に謝罪してきたAさん。
翌日、お詫びのお菓子とともにバッグは無事返却されました。その後もAさんとは変わらず仲良くしていますが、今後は物の貸し借りをしないようにしようと思っています。
Aさんには「使ったらすぐ返してね」とわざわざ伝えてはいませんでしたが、人に借りた物はすぐに返すのが当たり前だと私は思っています。もしかしたら、その人がとても大事にしている物かもしれないし、バッグの場合は特に、高価な物の可能性だってあるので、私物化はしないでほしいと思いました。
今回の一件で私は、物の貸し借りにおいて価値観が合わない人もいることを学びました。今後は、人に何か貸すときはもう少し慎重になろうと思っています。
著者:山本 しょうこ/30代・ライター。小学1年生の女の子を育てるママ。おいしいものが大好きで、家族で日本一周のグルメツアーをするのが夢。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年5月)
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