夫の“野望”が明らかに
結婚当初は仕事熱心だった夫。しかし、最近は昼過ぎに帰宅してゴロゴロしてばかりでやる気を感じられませんでした。私が「仕事、大丈夫なの?」と聞くと、夫は「なんとかなるよ!当てはあるし!」と笑ってばかりでした。
そんな中、父から連絡があり「会社はお前の夫ではなく、弟に継がせる」と、私の弟が次期社長だと告げられました。 その夜、何気なく夫に話した瞬間「は!?なんでだよ!普通、姉の夫が社長になるだろ!」と信じられない本音をぶちまけました。どうやら夫は、自分の会社が傾いても「父の会社を継げる」と思い込み、仕事をサボっていたようだったのです。
そんな甘い考えに私は呆れるしかありませんでした。
しつこい電話、そして突然の浮気宣言
それから夫は、私の父や弟に毎日のように電話をかけ「俺を社長にしてください!」 「俺が会社を大きくしますから!」と猛アプローチ! 1日に何度も次期社長になりたいと電話をするようになったのです。私が「やめて」と言っても、夫は聞く耳を持たず……。むしろ不機嫌になり、私への態度も冷たくなっていきました。
そんなある日、夫が鼻歌交じりに帰宅したのです。妙に上機嫌で、スマホをいじりながらニヤニヤしていたのです。私が「何かあったの?」と聞いても、「別に?」とごまかすだけ。 数日後の昼下がり、わが家のインターホンが鳴りました。 私は慌てて玄関に向かいドアを開けると、そこには見知らぬ若い女性が立っていたのです。女性の姿を確認した夫は、満足そうに信じられないことを言いました。「俺、お前と離婚してこの子と再婚する!そして俺は次期社長になるんだ!」と不倫していたことが判明! 不倫相手の女性もにっこり笑って「私のパパは〇〇という会社を経営しているの!だから、慰謝料はパパが払うわ♡」と言い放ったのです。
突然の離婚宣言に私は混乱しながら、不倫相手の女性が言った「パパ」という言葉に違和感を覚えました。 本物の社長令嬢なら、こんな軽いノリで「慰謝料払うわ」なんて言うだろうか……? 胸の奥に引っかかる感覚がありました。
まさかの嘘バレ劇
私はすぐ、ある行動に出ました。 父の会社と取引のある社長、不倫相手の女性が「パパ」と呼んだ人物に電話をかけたのです。 もちろん、スピーカー通話にして、夫と不倫相手の女性に聞こえるように……。
電話が繋がり、私は「突然すみません。娘さん、いましたっけ?」と尋ねました。すると社長は笑いながら「娘?うち、息子しかいないけど!」と言うのです。その瞬間、夫は青ざめ、不倫相手の女性は顔面蒼白に。観念した不倫相手の女性は「社長令嬢って嘘をつけば、離婚して私と結婚してくれると思ったの……」と告白しました。そんな嘘にまんまと騙され大企業の社長になれると舞い上がっていた夫。不倫相手の女性の発言を聞いた瞬間、膝をつき震える声で土下座しながら「離婚は無しにしよう!次期社長じゃなくてもいい!俺にはお前しかいない!」とすがってきたのです。
私の気持ちはとっくに冷えきっていました。あまりにも自分勝手すぎる夫に、私はその場で離婚を宣言。観念した夫は何も言い返せず、離婚に応じました。
その後、私は仕事に全力を注ぐようになりました。父の会社でも責任ある立場を任されるようになり、忙しくも充実した毎日を送っています。
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楽をして地位を手に入れようとしても、最後には必ずツケが回ってくるもの。他人の努力や立場に寄りかかれば寄りかかるほど、その土台はもろくなります。楽な道ではなく、自分の足で立つことこそが、最後には自分を守る唯一の方法なのかもしれませんね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
どっちにせよ払わないといけないけど。
ちゃんと二人から徴収できたのかな??